研究課題/領域番号 |
22K04696
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26020:無機材料および物性関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
綿打 敏司 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (30293442)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 結晶育成 / 透明酸化物 / 固液界面 / 浮遊帯溶融法 / 界面形状制御 / 赤外線集中加熱 |
研究開始時の研究の概要 |
赤外線集中加熱浮遊帯溶融(IR-FZ)法は坩堝不要の単結晶育成方法である.そのIR-FZ法による透明結晶育成で見られる育成結晶と融液との凹型界面を平坦に近づける技術を確立し,それによって育成結晶の高品質化を達成することを目指している。坩堝コストを削減できるだけでなく,融液の反応性が高く,適切な坩堝材がないために引き上げ(Cz)法など坩堝を用いる従来の量産法では,量産化が困難な物質の単結晶やドーパントの偏析制御が必要な単結晶の量産を可能とする要素技術の開発を目指している。
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研究実績の概要 |
光学式加熱浮遊帯溶融法による透明酸化物結晶の高品質化に関わる研究を行ってきた.透明酸化物結晶育成時に見られる凹型の育成結晶と溶融帯との界面形状が育成結晶の結晶欠陥の要因となっていると推定し,その形状制御を集中加熱に用いる回転楕円面鏡の下方傾斜に行うことを目的に集中加熱炉の改造を実施した. 2種類の透明酸化物Ca12Al14O33(以下C12A7)とLu3Al5O12(以下LuAG)を検討対象として界面形状と回転楕円面鏡の下方傾斜角との相関を調べた.その結果,C12A7では,凹型の界面形状を凸型に制御することで結晶育成の安定化に成功した.ただ,通常の原料棒配置で下方傾斜を行うと返って溶融帯中に大きな気泡が形成されやすくなり,溶融帯の保持が困難になった.原料棒の配置を工夫することで溶融帯中に生じる気泡を低減し,溶融帯を安定化させることができた.そのような原料棒の配置により,下方傾斜効果を再現性良く調べることが可能になり,通常の集中加熱条件では凹型となる溶融帯と育成結晶との界面形状が下方傾斜角度の変化に伴って系統的に凹型から凸型に変化することを明らかにした. 一方,LuAGでは,凹型界面形状の系統的な変化が得られず,より注意深く検討する必要があることが解った.光の集中による加熱では,育成結晶の透明性や表面の平滑性により,集光する光の加熱される結晶や原料棒,溶融帯の表面における反射や透過状況が変化することに起因していると思われる.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
LuAG結晶の育成では注意深い検討が必要であることから遅れていると判断段されるが,C12A7結晶の育成における界面形状制御とそれに伴う結晶育成の安定化は想定以上に良好な結果であったため.
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今後の研究の推進方策 |
良好に進捗しているC12A7については,育成結晶の大口径化を行う.その上で育成結晶に残存する気泡やクラックの状況を調べ,それらに対する結晶育成の回転楕円面鏡の下方傾斜角度と育成結晶径との相関を調べる. 注意深い検討が必要なLuAG結晶については,慎重に回転楕円面鏡の下方傾斜効果を調べる計画でいる.
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