研究課題/領域番号 |
22K04755
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26050:材料加工および組織制御関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
牧村 哲也 筑波大学, 数理物質系, 准教授 (80261783)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | シリコーンエラストマー / 極端紫外光 / マイクロ・ナノ加工 / アブレーション / 精密加工 / 生体適合性ポリマー / シリコーンエラストマ / 生体適合性材料 / マイクロ加工 / 高アスペクト加工 / レーザープラズマ |
研究開始時の研究の概要 |
レーザーで生成したプラズマから輻射される波長が10ナノメートル前後の極端紫外光を材料に照射することで表面を削り取る。 これより, 生体適合性が高い構造材料であるSiO2,PDMS, PMMA, ポリ乳酸, ブロック共重合ポリマーを精密に加工する方法を研究する. アブレーション領域の形状, アブレーションされた粒子の表面からの放出, 照射領域の表面改質を制御した加工について調べる。 以上の研究により, 厚さが10 μm のシートに直径が1 μm の貫通孔を作製する方法を含めた高アスペクトマイクロ加工法を確立する。
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研究実績の概要 |
本課題では、波長が10ナノメートル前後の光(極端紫外光)を光源とし、これを強照射することで材料の表面が削り取られるアブレーション過程を研究する。さらに,その成果を応用して生体適合性ポリマーのマイクロメートルのスケールでの精密加工を行う方法を研究する。とくに、波長が短いことを利用して、高アスペクト比の3次元構造を作製することを目指す。光源として、レーザー光をターゲット材料に集光照射してプラズマを発生し、そのプラズマから輻射されるパルス幅10ナノ秒の極端紫外光を用いる。光子エネルギーが大きいため、熱溶融、表面に発生したプラズマによるエッチングなどによる加工形状の劣化を抑止できる可能性がある。本研究では、ステンシルマスクを通して極端紫外光を厚さ10マイクロメートルのシリコーンエラストマーに照射し、直径が2マイクロメートル以下の貫通孔を加工できることを示した。照射回数当たりの加工深さDは、相互作用長aとアブレーション閾値I0を用いて, 光強度IとD=1/a ln(I/I0) の関係にある。この相互作用長は、材料表面に入射した極端紫外光が相互作用し,アブレーションに至る深さであると理解できる。極端紫外光を用いた場合は,光吸収長よりは短くなる特異な傾向を示す。さらに、サブマイクロメートルのスケールでの加工形状を明らかにするため、一辺が20マイクロメートルの四角形の開口が配列しているマスクを通して加工を行った。加工後、複数の角度から撮影した走査型電子顕微鏡写真を3次元再構成した。その解析の結果,長方形の形状に削られるが、壁面は傾いている。照射回数を増やすと壁面が垂直に近付くことが明らかになった。マスクを通過した後,壁面に近い領域では強度分布があることがあることがその要因であると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
極端紫外光を用いた炭素系のポリマーおよびシリコン系のシリコーンエラストマーのアブレーションでは、加工に適したアブレーション特性を有することを見出した。すなわち、吸収された光のエネルギーが拡散する前に、アブレーションに至る。したがって、サブミクロンの長さ領域では、エネルギー拡散は重要ではなく、光のビームプロファイルの制御に注力すれば、精密加工が実現できることが明らかになった。また、電子顕微鏡像からサブマイクロメートルの3次元構造を解析する3次元復元の手法を開発し、精密に加工形状を得られるようになった。これにより,ビームプロファイルと加工形状の関係を明確にすることができる。 これらにより、予想していた以上に順調に進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
実用上、比較的広い面積、高いスループット、光学系等の精密制御による高い再現性を追求する。そのためのマスクの作製法の確立、光学系制御装置の導入を進める。これによりバイオテクノロジーの分野に応用する。
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