研究課題/領域番号 |
22K04883
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28030:ナノ材料科学関連
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研究機関 | 八戸工業高等専門学校 |
研究代表者 |
角館 俊行 八戸工業高等専門学校, その他部局等, 助教 (50908275)
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研究分担者 |
中村 嘉孝 八戸工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (00290685)
中村 美道 八戸工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (40725826)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2026年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 走査トンネル顕微鏡 / STM / グラフェン / 二次元材料 / その場観察 / オペランド計測 / 電子構造 / 吸着構造 / その場計測 |
研究開始時の研究の概要 |
IoT・AIを活用した安全安心な社会を実現するためには、医療用センサの研究開発が急務であり、グラフェンFETバイオセンサが注目されている。本研究ではグラフェンFETバイオセンサの特性向上を目的とし、走査トンネル顕微鏡(STM)を用いたその場/オペランド計測により、従来困難であった、グラフェンバイオセンサの実際の表面のリアルタイム分析を単分子レベルで行う。センサの感度・精度と再利用性に大きく関わる、検出限界の経時変化の原因を解明し特性を向上させる。
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研究実績の概要 |
本研究では、グラフェンFETバイオセンサの特性向上を目的とし、走査トンネル顕微鏡(STM)を用いたその場/オペランド計測により、従来困難であった、グラフェンバイオセンサの実際の表面のリアルタイム分析を単分子レベルで行う。 今年度は、上記その場/オペランド計測をデバイスの実動作環境に近い室温で行うために必要な、STMシステムの改良を新規STM試料ホルダとSTM探針ホルダの設計・製作を中心に行った。本校八戸高専の技術職員と共同で、本校ものづくりセンターにて、デバイス用独立電極を有する新規試料ホルダと探針ホルダを新たに作製した。作製した試料ホルダ・探針ホルダの動作テストを行うために、実際の試料ホルダ・探針ホルダを用いて、HOPG (高配向性熱分解グラファイト)のSTM観察を室温で行ったところ、既存の試料ホルダ・探針ホルダを用いて得られたHOPGのSTM像と同様の明瞭なSTM像を得ることができた。この結果は、今後の研究に用いる、新規試料ホルダ・探針ホルダの開発に成功し、STMシステムの第一段階の改良が達成されたことを実証している。 また、STMシステムの改良だけでなく、グラフェンバイオセンサの特性向上に向け、グラフェンをはじめとする、六方晶窒化ホウ素、二硫化モリブデンなどの二次元材料の熱CVD法による結晶成長技術や転写技術の開発と最適化を研究分担者と進めた。さらに、二次元材料や機能性分子等のSTM観察と計測技術開発も行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
既存の試料ホルダ・探針ホルダを用いて得られたHOPG のSTM像と同様の明瞭なSTM像が、新規試料ホルダ・探針ホルダを用いた実験でも得られた。今後の研究に用いる、新規試料ホルダ・探針ホルダの開発に成功し、STMシステムの第一段階の改良を達成するなど順調に進展しているので。
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今後の研究の推進方策 |
開発した新規試料ホルダ・探針ホルダを用いて、FET試料表面等の実際のデバイス表面の観察を行う。 また、デバイスの特性向上に向け進めている、グラフェン、六方晶窒化ホウ素などの二次元材料の結晶成長技術・転写技術の開発と最適化をより円滑に推進するために、二次元材料のSTM観察を引き続き行う。
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