研究課題/領域番号 |
22K04915
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分29010:応用物性関連
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
上野 哲朗 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 関西光科学研究所 放射光科学研究センター, 主幹研究員 (20609747)
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研究分担者 |
小野 寛太 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (70282572)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 巨視的スピン模型 / スピンフラストレート系 / 3Dプリンタ / 物体追跡 / 機械学習 / Scientific ML / シンボリック回帰 / 関数同定 / データ駆動型探索 / Additive manufacturing / マシンビジョン |
研究開始時の研究の概要 |
肉眼で観察可能な巨視的スピン模型において、相互作用を記述する物理法則をデータ駆動型探索によって自動発見するための方法論を確立する。巨視的スピン模型とは、長さ数cmの棒磁石が回転可能な機構を備えたローター(巨視的スピン素子)を格子状に多数並べたものである。物理法則の自動発見には、巨視的スピン模型のダイナミクスをハイスピードカメラで撮影した動画とそれから抽出したデータ、データ駆動型探索技術であるシンボリック回帰を用いる。本研究によって、これまで振り子の運動など比較的単純な系では実現していた物理法則の自動発見が、多数の巨視的スピンが相互作用する複雑な系でも可能であることを示す。
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研究実績の概要 |
本研究では肉眼で観察可能な巨視的スピン模型において、相互作用を記述する物理法則をデータ駆動型探索によって自動発見するための方法論を確立する。巨視的スピン模型とは長さ数cmの棒磁石が回転可能な機構を備えたローター(巨視的スピン素子)を格子状に多数並べたものであり、これらは磁気的相互作用によって複雑なダイナミクスを示す。本研究ではこのようなダイナミクスの様子をハイスピードカメラで撮影し、画像解析によってデータを抽出する。抽出したデータにデータ駆動型探索技術であるシンボリック回帰を適用して物理法則の自動発見を試みる。本研究によって、これまで振り子の運動など比較的単純な系では実現していた物理法則の自動発見が。多数の巨視的スピンが相互作用する複雑な系でも可能であることを示す。 今年度は当初の研究実施計画通り、巨視的スピン模型の製作から行った。巨視的スピン模型を構成するローターは、光造形3Dプリンタを用いて造形した樹脂部品と市販の棒状ネオジム磁石を組み合わせて製作した。まず最も単純な巨視的スピン模型としてローターを2個並べた系(N=2系)を組み、一方のローターを指で弾いて強制的に回転させることで、もう一方のローターが磁気的相互作用によって回転することを確認した。このダイナミクスをスマートフォンのカメラ(最大240フレーム毎秒)を用いて動画として撮影した。画像処理で用いられる物体追跡(トラッキング)技術をPythonで実装し、上記の動画データを解析して回転する棒磁石の位置を時系列座標データとして取得した。この時系列座標データにシンボリック回帰を適用し、巨視的スピン模型(N=2系)のダイナミクスを記述する関数の同定を試みている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は巨視的スピン模型の製作に必要な光造形3Dプリンタ等の物品を調達し、実際に制作を開始することができた。巨視的スピン模型はローター2個のN=2系から着手し、巨視的スピン模型製作、データ取得、シンボリック回帰による解析のサイクル確立に向けて進捗している。
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今後の研究の推進方策 |
まずN=2系において巨視的スピン模型製作、データ取得、シンボリック回帰による解析のサイクルを確立し、N=3以上の複雑な系における物理法則自動発見へ向けて検討を進める。並行してローター樹脂部品の設計変更と最適化を行い、二次元格子・三次元格子などを自由に組むことができるローターを製作する。N=3以上の系の解析に向けて物体追跡コードを改良し、複数のローターの運動状態を同時に追跡可能にすることでデータ抽出の効率化を図る。
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