研究課題/領域番号 |
22K04920
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分29020:薄膜および表面界面物性関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
鈴木 真粧子 (酒巻) 群馬大学, 大学院理工学府, 准教授 (90598880)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 磁気イメージング / XMCD / 反射率 / 軟X線 / X線反射率 / X線磁気円二色性 |
研究開始時の研究の概要 |
光磁気デバイスに応用される磁性材料の多くは多層膜構造を取るが、界面の構造や電子状態が磁気光学効果に与える影響は明らかでない。本研究では軟X線エネルギーを掃引して得られる反射率スペクトルの解析によって、μmの空間分解能でデバイス表面の二次元観察を行うとともに、nmの深さ分解能で深さ方向分析を行う三次元磁気イメージング法を開発する。さらに試料の移動機構を導入し、任意の拡大率で観察が可能なマルチスケール機能を備える。本手法を多層膜細線に適用し、界面付近に生じる合金化や構造歪みによる電子状態変化を評価し、磁気光学効果を下げる要因を明らかにすることによって、効率的な光による磁気制御の確立を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,微小領域におけるスピンの空間分布および化学結合状態の空間分布をその場観察するため,反射型軟X線吸収分光 (XAS) 法を用いたマルチスケール三次元磁気イメージング法を開発することである。2022年度は「反射型XAS磁気イメージングとスペクトル解析法の開発」を実施した。テスト試料としてCoマイクロ細線を作製した。ピンホールで2μmに絞った軟X線ビームを試料表面に照射し,反射像を軟X線カメラに投影しイメージ画像を得た。同時にCoL吸収端付近で軟X線エネルギーを掃引し,反射型XASスペクトルを得た。さらに円偏光軟X線を用い,反射型XASの左右円偏光応答の差分を得ることで,Coマイクロ細線の反射型X線磁気円二色性(XMCD)スペクトルと二次元磁気マッピングを得た。一方で反射型XAS/XMCDスペクトルをシミュレーションするためには,吸収端での異常散乱を考慮して光学定数を導出する必要がある。そこでKramers-Kronigの関係式から光学定数を導出し,導出した光学定数から多重反射を計算することで,適当な深さ分布モデルを得る一連のシミュレーションプログラムを作製した。2023年度はCoマイクロ細線の三次元的な磁気マッピングを得るため,試料を面内方向に90度回転させた測定配置で実験解析を行った。さらにスペクトルの類似度解析を行い,磁気マッピングの信頼性を評価した。シミュレーションによる磁化の深さ分析も併せて評価を行なった結果,Coマイクロ細線の三次元的な磁化分布の描像が得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度までに反射型XAS磁気イメージング実験とスペクトル解析法の開発を実施し,それぞれ成果が得られた。ピンホール調整に時間がかかり,マルチスケール観察には至らなかったが,Coマイクロ細線の三次元観察の基礎データが得られ,学会での報告もできたことからおおむね順調と考える。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度はステージ類の調整とこれまでの結果の総括と報告に注力する。
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