研究課題/領域番号 |
22K04924
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分29020:薄膜および表面界面物性関連
|
研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
エスカニョ MC 福井大学, 遠赤外領域開発研究センター, 准教授 (80714005)
|
研究分担者 |
QuangT Nguyen 信州大学, 先鋭領域融合研究群先鋭材料研究所, 特任助教 (80722181)
谷 正彦 福井大学, 遠赤外領域開発研究センター, 教授 (00346181)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | スピントロニクス / テラヘルツ / ラシュバ効果 / G/Ni / 電子ビーム蒸着 / 第一原理計算法 / spintronics / terahertz / graphene/Ni / first-principles methods / THz-TDS |
研究開始時の研究の概要 |
電磁スペクトルのマイクロ波領域と赤外線領域の間にあるテラヘルツ(THz)放射は、多くの体系の励起と一致するため、低エネルギー分光法、生物医学イメージング、セキュリティなどに適している。ただし、高効率的なTHz波発生源がないため、一般的なTHzギャップ(約0.1-10THz)がある。近年、ナノメートルの厚さが持つ強磁性/非磁性ヘテロ構造(FM / NM)からTHz波発生が観察されているが、NMが貴金属である。本研究は、貴金属がないグラフェンとNi(G / Ni)の構造から、THz放射を検証したG/Niの逆ラシュバアイデルスタインという効果(IREE)により理論的と実験的方法で実証することを目指す。
|
研究実績の概要 |
本研究では貴金属ないスピントロニクステラヘルツエミッターを開発することを目的としている。2022年度としては、Ni上のグラフェン(G/Ni)のスピン輸送を理論手法によって調べ、実験的にG/Niの試料を作製することを目指した。 理論的には、密度汎関数理論とスピン軌道結合 (DFT+SOC) という定式化されたモデルを用いて、ラシュバ係数とその結果のスピン-電荷変換係数の計算に成功した。 実験的に、G/Ni 試料は、電子ビーム蒸着を用いてSiC 基板上に作成することができた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究成果の概要で述べたように、2022 年度の研究目標は、理論的アプローチによる G/Ni のスピン輸送 (特にスピン-電荷変換メカニズム))の研究であり、 実験的な方法によるそのG/Niの試料の作製は計画どおりに達成された。
|
今後の研究の推進方策 |
2023 年度に向けて、実験的に、G/Ni試料はX 線回折 (XRD)、X 線光電子分光法 (XPS) などを用いて特徴付けられる予定である。理論的にスピン輸送 (スピン電流)を ab-initio 法(つまり、タイトバインディング法))によって計算する。これらの2つの実験的および理論的研究は、2023 年度のTHz放射(計算及び測定)の前提研究である。
|