研究課題/領域番号 |
22K04949
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分30010:結晶工学関連
|
研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
塚本 貴広 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (50640942)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
|
キーワード | GeSn / スパッタエピタキシー法 / スパッタエピタキシー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、省エネルギー技術として有望な光集積回路の汎用製品への搭載を目指したシリコンフォトニクス用の光源を提供するための要素技術の開発を行う。近年、Ⅳ族半導体であるGeSnにおいてSn組成比が10%以上にて直接遷移となることが報告され、270 Kでのレーザ発振が報告されている。室温発光に向けては、GeSn結晶成長技術の高度化が求められている。本研究では、物理堆積法であるスパッタエピタキシー法を用いたGeSn薄膜の結晶成長技術の開発に取り組み、室温でのレーザ発振に向けた要素技術の開発を行う。
|
研究実績の概要 |
本研究では、省エネルギー技術として有望な光集積回路に用いるシリコンフォトニクス用の光源を提供するための要素技術の開発を行う。SiやSiGeは間接遷移であるために、高効率に発光できないため、光源の開発が必要である。近年、Ⅳ族半導体であるGeSnにおいてSn組成比が10%以上にて直接遷移となることが報告され、270 Kでのレーザ発振が報告されている。室温発光に向けては、GeSn結晶成長技術の高度化が求められているが、従来技術の化学気相成長(CVD)法では、GeSn薄膜中のSn組成比制御や結晶性向上が難しかった。本研究では、Snを均一に基板表面に供給可能な物理堆積法(スパッタエピタキシー法)を用いて、GeSn薄膜のSn組成比制御に取り組んだ。均一なSn組成比制御を達成することで、光学特性の向上が期待される。 本研究では、物理堆積法であるスパッタエピタキシー法における結晶性向上や不純物の活性化率の向上に向けた技術開発を行った。結果として、スパッタエピタキシー法においては、スパッタガス圧や成長速度により、薄膜の結晶性や不純物の活性化率が制御可能であることを見出しており、従来技術に比べて、高結晶・高不純物活性なGeSn薄膜の形成が期待される。本技術により、GeSn光素子の特性向上が期待される。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題における特徴は、従来技術のCVD法よりも優れた結晶性とSn組成の高い制御性にある。本年度においては、光素子に欠かせない高活性な薄膜形成の手法を見出しており、GeSn光素子の特性向上が期待される。今後は、デバイスの試作と光特性の獲得を試みる。おおむね順調に進んでいる。
|
今後の研究の推進方策 |
今後は、GeSn光素子の試作に向けた要素技術の開発に取り組む。GeSn光素子の試作に向けては、電極形成やリソグラフィにおける条件出しを行い、GeSn薄膜の活性化率の検討も行う。電極形成においては熱処理を行う予定であり、本研究の特長であるSn組成比の高い制御性が保持されたまま素子作製ができるかについても十分配慮して実験を進める。
|