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量子ビーム実験と構造モデリング、トポロジカル解析が協奏した硫化物ガラスの構造研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K04950
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分30010:結晶工学関連
研究機関国立研究開発法人物質・材料研究機構 (2023)
京都大学 (2022)

研究代表者

小野寺 陽平  国立研究開発法人物質・材料研究機構, マテリアル基盤研究センター, 主任研究員 (20531031)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
キーワードガラス / 構造 / 量子ビーム回折 / 構造モデリング / トポロジカル解析
研究開始時の研究の概要

本研究提案では、酸化物ガラスを超える優れた材料特性を発現する可能性を秘めた硫化物 ガラスを対象とし、パルス中性子とX放射光X線といった量子ビーム実験データとコンピュータシミュレーションを組み合わせることで硫化物ガラスの信頼性の高い3次元構造モデルを構築する。さらに、構造中のリングとキャビティ(空洞)といったトポロジーを明確化する解析を導入し、硫化物ガラスの構造に潜んだ未知の秩序の抽出し、「硫化物ガラスの優れた特性はなぜ発現するのか?」を構造学的な解明に挑戦する。

研究実績の概要

本研究では、酸化物ガラスに比べて優れた材料特性を発現する可能性を秘めた硫化物ガラスを対象とし、量子ビーム実験、コンピュータシミュレーション、トポロジカル解析の融合による硫化物ガラスの構造機能相関の解明を行うことを目的とする。
2023年度は高純度ガス雰囲気下でのメカノケミカル合成によって得られたSiS2、P2S5といったガラス試料について、量子ビーム回折実験を実施したが、回折データに微量の結晶ピークが確認された。回折ピークは出発原料に帰属され、粉末試料の粒子中にガラス化していない領域が存在することが示唆された。一方で、回折データを規格化、フーリエ変換することで導出された実空間関数には酸化物由来の原子相関ピークは確認されなかったことから、酸化物の混入のない、高純度の試料合成が成功したことが確認できた。今後は合成条件を最適化し、完全にガラス化した硫化物ガラス試料を合成し、量子ビーム測定を実施していく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

実験環境の構築を丁寧に進めたことによって、水分の混入と酸化を極限まで抑制した硫化物ガラスの合成に成功したが、量子ビーム回折実験データの解析から、出発原料の残存が確認された。試料合成条件を速やかに最適化し、来年度早期に再度、硫化物ガラスの量子ビーム回折実験を実施する予定である。

今後の研究の推進方策

条件を最適化したメカノケミカル合成によって得られた高純度硫化物ガラス試料について、高輝度放射光施設SPring-8において高エネルギーX線回折実験を、大強度陽子加速器施設J-PARCのパルス中性子施設MLFにおいて中性子回折実験を行う予定である。そして、回折データを基にした逆モンテカルロ法と分子動力学法を組み合わせた構造モデリングによってガラス3次元構造モデルの構築を進める。構築した構造モデルに対して種々のトポロジカル解析法を行うことで硫化物ガラスの構造特徴量を明らかにし、得られた知見を論文としてまとめるとともに、学会発表を積極的に行うなど成果の創出を進めていきたいと考えている。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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