研究課題/領域番号 |
22K04951
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分30010:結晶工学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
毎田 修 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教 (40346177)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ダイヤモンド / ワイドギャップ半導体 / 欠陥評価 / 半導体物性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではこれまで開発してきたダイヤモンド半導体結晶のための非輻射欠陥評価系の高度化として、電荷増幅器を用いた微小容量検出系を開発し、評価系の高感度化を図る。また、開発した非輻射欠陥評価系を用いたダイヤモンド半導体結晶の評価をとおして、深い非輻射型欠陥のバンドギャップ内エネルギー分布を明らかにするとともに、その生成制御法を検討する。さらに高品質化したダイヤモンド半導体結晶を用いたMOSデバイスの作製プロセスを開発し、酸化物/ダイヤモンド界面特性評価を行い、その特性改善を試みる。
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研究実績の概要 |
令和4年度に回路シミュレータを用いて行った設計をもとに令和5年度は1 pFの帰還容量を有する電荷増幅器に高速オペアンプを用いた直流電圧フィードバック系および後段増幅回路を組み合わせた信号増幅系の試作を行った。信号増幅系のノイズ特性には初段の電荷増幅器に用いるオペアンプの特性が大きく影響することが明らかになったことから、各種ローノイズオペアンプの特性評価を行い、信号増幅系のノイズ特性評価を行った。。その結果、1 kHzにおける等価入力ノイズ電流6 fA、遮断周波数100 kHzの信号増幅系の開発を完了した。さらに試料インピーダンスを補償し測定レンジを可能な限り下げることを目的とした外部制御補償回路の試作を行い、前述の信号増幅系にあわせることで、10 kHzにおける測定分解能0.05 fFの高感度非輻射型欠陥評価系の構築を完了した。 また、令和5年度はマイクロ波プラズマCVD法による(111)ダイヤモンド結晶のホモエピタキシャル成長条件の適正化を行い、その結果をもとにホウ素をドーパントとしたp型(111)ダイヤモンドショットキーダイオードの作製を行った。その非輻射欠陥評価を令和4、5年度に開発した高感度非輻射型欠陥評価系を用いて行った結果、p型(100)ダイヤモンド結晶では価電子帯上端から約 1.2 eV の位置に存在するアクセプタ型欠陥が見られるのに対し、p型(111)ダイヤモンド結晶では評価エネルギー範囲0.75~2.4 eVにおいて連続的に欠陥準位が存在していることが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、電荷増幅器に高速オペアンプを用いた直流電圧フィードバック系および後段増幅回路を組み合わせた信号増幅系および外部制御補償回路の試作を行い、10 kHzにおける測定分解能0.05 fFの高感度非輻射型欠陥評価系の開発を完了した。さらにp型(111)ダイヤモンド結晶の非輻射欠陥評価を行っており、おおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度に前倒しして実施したダイヤモンド結晶上への絶縁膜形成プロセスの開発で得られた結果をもとに、当初の計画に従い、ダイヤモンドMOSデバイスの試作と酸化物/ダイヤモンド界面準位特性評価を推進する。
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