研究課題/領域番号 |
22K04968
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分30020:光工学および光量子科学関連
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
鶴町 徳昭 香川大学, 創造工学部, 教授 (50372719)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | メタマテリアル / 第二高調波発生 / テラヘルツ波 / 微小共振器 / ワイヤグリッド / L字構造 / 円偏光 |
研究開始時の研究の概要 |
THz域の第二高調波発生(SHG)は近年,精力的に研究されている.本研究では2次非線形性を有するメタマテリアルに着目し,そこからの微弱なSHGを数桁にも増強するワイヤグリッド(WG)を用いた新規の二重共鳴ファブリーペロー(FP)微小共振器を提案する.これは従来のFP共振器では不可能であった基本波(ω)と二倍波(2ω)に対応する2つの周波数の光を同時に同じ場所で増強ができるというものである.この構造により,高強度のTHz波のSHGの実現を目指す.また,二次非線形分極と微小共振器中の光の強結合という共振器量子電磁力学における未開拓のテーマの解明にも着手する.
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,2次の非線形性を有するメタマテリアルを含む二重共鳴微小共振器を用いたTHz波のSHGの実現,及び2次の非線形分極と微小共振器中の光の強結合の観測である.2年目の今年度は,昨年度に引き続き鏡となる二重ワイヤグリッド鏡の動作解析を行った.まず明らかになったこととして,ワイヤグリッド鏡の場合,通常の金属鏡や誘電体多層膜鏡と異なり,反射の際の際の位相変化がπとはならない,ということである.このため,共振モードにおいて定在波を形成する際の共振器長が通常の条件とは異なるために,試料設計の際に注意が必要であることが分かった. また,このワイヤグリッド鏡を直交して二枚重ねることにより,円偏光の利き手保存鏡として使用できることが昨年度わかったが,今年度はそれを広帯域化することが可能であることが分かった.それは前述のワイヤグリッド鏡における反射の際の位相変化を考慮することで説明できる.本来の目的の第二高調波発生と一見関係なさそうでもあるが,円偏光での第二高調波発生にも応用できることから,このトピックスに関しても注意深く研究しているところである. さらに光学測定の準備として,モード同期フェムト秒レーザー発振器,およびフェムト秒再生増幅システムを光源とするTHz時間分解分光系の構築に着手しているが,レーザーの不調などが続いて計画通りには今のところ行けていないが,それは来年度に進展させたいと考えている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
試料作製に関しては,ほぼ予定通り進捗しているが,昨年度レーザー装置の不調が続き,その対応のために光学測定系の構築が少し遅れた.また,第二高調波を発生しうる構造の選定に手間取っている.
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今後の研究の推進方策 |
まず試料作製に関しては,L字型構造におけるSHGの理論解析を進めるとともに,最適な試料作製を行う.また,直交WG構造を実際に作製し,二重共鳴微小共振器としての動作確認を行う. 光学測定に関しては,フェムト秒再生増幅器をベースとしたTHz時間領域分光系を構築し,できるだけ高いTHz電場強度を実現するとともに,メタマテリアルからのSHG実験に着手する. また,本研究から派生した円偏光を閉じ込めることが可能な微小共振器に関しても検討を続けていこうと考えている.
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