研究課題/領域番号 |
22K04986
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分31010:原子力工学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岡本 一将 大阪大学, 産業科学研究所, 助教 (10437353)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 放射線プロセス / ガンマ線(γ線) / 電子線 / 金属酸化物 / 水中結晶成長 / 紫外線 / 酸化亜鉛 / レジスト / 水中結晶合成 / 放射線化学 |
研究開始時の研究の概要 |
現在様々な分野で、金属を含む微細粒子のより高効率で環境負荷が少ない形成プロセス開発が求められている。本研究では、放射線照射を用いて、水中での金属酸化物ナノ結晶の位置制御された形成プロセスの開発を行う。金属含有のパターニング材料(フォトレジスト)を結晶成長の種(種結晶)として水中で結晶成長させることで、直接的に10 nm以下の超微細な金属酸化物結晶の位置制御を可能とし、金属材料自身をソースとする高放射線場でのケミカルフリー金属酸化物結晶成長手法を確立する。
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研究実績の概要 |
現在様々な分野で、金属を含む微細粒子の形成・利用を行う研究が広く展開され、より高効率で環境負荷が少ない生成プロセス開発が求められている。本研究では、放射線照射を用いた、水中での金属酸化物ナノ結晶の位置制御された形成プロセスの開発を行う。金属含有のパターニング材料(フォトレジスト)を結晶成長の種(種結晶)として水中で結晶成長させることで、リソグラフィ技術と組み合わせることにより直接的に10 nm以下の超微細な金属酸化物結晶の位置制御を可能とする。また、環境汚染の恐れのある金属塩の還元反応を用いず、金属材料自身をソースとする高放射線場でのケミカルフリー金属酸化物結晶成長手法を確立する。種結晶形成および結晶成長の放射線化学反応の詳細を解明することで、一貫した放射線プロセスでの超微細酸化物結晶成長手法を実現させる。 これまで、環境負荷が小さく温和な条件で、位置制御された金属酸化物結晶の生成を行う手法は確立されていない。そこで、放射線プロセスを用いる、有機無機ハイブリッドレジストのパターニング法と水中結晶成長法を組み合わせ、位置制御されたケミカルフリー条件での金属酸化物構造体形成を行う手法の開発が本研究の目的である。そのために、種結晶となる有機無機ハイブリッドレジストと水中結晶成長の反応機構とをそれぞれ明らかにする。 今年度は上記目的を達成するために種結晶である電子線およびイオンビーム照射による有機無機ハイブリッドレジストの物性および加工プロセス評価ならびにガンマ線、紫外線照射および水熱反応による水中酸化亜鉛結晶成長およびレジストをマスクとする位置制御に関する研究を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
予期せず研究ができない事象が発生したため、約3か月間の限られた期間で研究課題を実施した。そのため、大幅に実験が遅れている状況であり、電子線およびイオンビーム照射による有機無機ハイブリッドの物性変化およびγ線、紫外線照射、水熱反応による酸化亜鉛結晶成長および位置制御に関する予定の一部しか実施できておらず、それぞれ更なる実験の進捗が必要である。
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今後の研究の推進方策 |
不測の事態により研究に遅れを生じたが、現在は通常通り研究を実施できる状況に戻っている。そのため、従来の遅れを取り戻す計画で研究を進めていく。具体的には引き続き、昨年度実施できなかった有機無機ハイブリッドレジストの放射線誘起反応機構および物性とプロセスの評価、放射線、紫外線誘起および水熱反応による水中結晶合成、ならびにリソグラフィを組み合わせた位置制御に関する研究を実施していく。
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