研究課題/領域番号 |
22K05000
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分31020:地球資源工学およびエネルギー学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
藤沢 延行 信州大学, 工学部, 特任教授 (20165369)
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研究分担者 |
山縣 貴幸 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (50554284)
飯尾 昭一郎 信州大学, 学術研究院工学系, 准教授 (80377647)
内山 知実 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 教授 (90193911)
片山 雄介 九州大学, 工学研究院, 助教 (20778815)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2026年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 水力発電 / クロスフロー水車 / 効率 / 最適化 / 形状設計 |
研究開始時の研究の概要 |
高効率なマイクロ水力発電システムを実用化することを目的として、除塵性、製造コスト、運転時の維持管理コストに優れた、開放型クロスフロー水車の高効率化研究を行う。本研究では、(1) VOF法と粒子法によるベンチマークテスト、 (2) ブレード形状の最適化、(3) 部分的ガイド壁の導入による隙間効果による高効率化、(4) 実験による水車性能と流れ場の検証を行い、総合的に水車の出力増大機構の解明を行う。
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研究実績の概要 |
前年度に引き続き、滝用クロスフロー水車の高性能化を、数値解析と実験の両面から検討を行った。今年度は、羽根形状と羽根枚数の最適化に重きを置き、数値計算と実験の両面から考察を行った。羽根形状を変えた計算結果によると、ブレード先端付近にわずかな直線部を設けた水車ランナでは、一般的な半円筒ブレードよりわずかに良好な出力係数が得られたが、ブレード形状を大きく変えた計算結果では、出力係数は低下傾向を示した。このことから、ブレード形状としては、半円筒形状は比較的良好なブレード曲線であるといえる。一方、羽根枚数の影響については、前年度において羽根枚数の増加とともに性能向上が見られたため、新たに32枚の水車ランナを製作し、水車性能を実験的に明らかにした、結論からすると、水車性能は羽根数32枚においても緩やかに増大傾向が見られた。また、同時にオフセット距離の影響についても考察し、羽根枚数32枚では、オフセット距離を大きくすることで、水車性能の向上が期待されることが分かった。一方、水車性能の数値解析も並行して行っており、実験と計算結果は、現在実施した範囲ではあるが、比較的良好な一致が見られた。さらなる、羽根枚数とオフセット距離の影響について、引き続き、数値解析を用いて検討を行う予定である。また、羽根枚数32枚でオフセット距離の大きい条件下では、ランナ周囲にガイドベーンを設置することで、性能向上の可能性が予期される。この点についても、今後継続して検討を行い、滝用クロスフロー水車の性能向上を実現する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ブレード形状の最適化については、あまり顕著な性能向上は得られなかった。一方、羽根枚数の増大に伴う性能向上は、当初あまり期待していなかったが、オフセット距離の最適化と組み合わせることで性能向上が期待されることが分かった。研究全体としては、滝用クロスフロー水車の性能向上に向かっており、研究はおおむね順調に推移しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
羽根枚数の影響とオフセット距離の効果を組み合わせることにより、滝用クロスフロー水車の性能向上が期待されることが分かった。引き続き、これらの最適化を計算と実験の両面から進めることで、最適条件の決定とそのメカニズム解明に取り組むつもりである。また、ガイドベーンによる性能向上も併せて考察する予定である。
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