研究課題/領域番号 |
22K05150
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
半田 友衣子 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (20586599)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 結晶性配位高分子 / ランタノイド / 結晶ー結晶構造転移 / 配位高分子 / 希土類金属 / 構造崩壊 / 結晶構造変化 / リン酸エステル |
研究開始時の研究の概要 |
結晶性配位高分子(CCP)の結晶構造転移・構造崩壊を利用する,希土類金属イオン(RE3+)の新規検出法の構築を目的とする。具体的には,CCPにおけるRE3+金属交換反応で誘発されるCCPの結晶-結晶構造転移を利用するRE3+検出系の構築と,RE3+選択的に起こるリン酸エステルの加水分解反応が引き起こすCCPの構造崩壊を利用するRE3+検出系の構築を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究課題では,結晶性配位高分子(CCP)の結晶構造転移および構造崩壊を利用する希土類金属イオン(RE3+)の新規検出法の構築を目的とする。具体的には,(1)CCPにおけるRE3+金属交換反応で誘発されるCCPの結晶-結晶構造転移を利用するRE3+検出系の構築と,(2)RE3+選択的に起こるリン酸エステルの加水分解反応が引き起こすCCPの構造崩壊を利用するRE3+検出系の構築を目指す。 2022年度には, bis(4-nitrophenyl)phosphate(L)と2種類のRE3+が形成するCCPでのRE3+イオンの局所構造をXAFS法によって解析し,「RE3+金属交換反応によって親CCPに取り込まれたRE3+の局所構造変化がCCPの結晶-結晶構造転移を誘発する」ことを示唆する結果が得られた。本年度は,CCPに取り込まれたRE3+の局所構造モデルに基づくfeffによるフィッティングを用いて,RE3+の局所構造変化をより詳細に調べた。また,構造転移がCCP表面のみで起こっていることを利用して,CCPの合成時に色素を取り込ませ,RE3+金属交換反応によって起こる構造転移によって色素が放出されることを検証する予備的な実験を行った。 リン酸エステルであるニコチンアミドジヌクレオチド(NADH)の加水分解反応が,Dy3+,Yb3+によって促進されることを明らかにしていたが,分解物の定量ができていなかった。本年度は,NADHおよびNADHが形成するCPの加水分解生成物の定量条件を決定した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
CCPの結晶-結晶構造転移を利用するRE3+検出系を構築する上で,1) RE3+が引き起こす構造転移のメカニズムをより詳細に解明したこと,2) RE3+交換が引き起こす構造転移が色素放出をトリガーすることを明らかにしたこと,は極めて重要な成果であり,本研究の目的に対しておおむね順調に研究が進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
結晶性配位高分子(CCP)の結晶構造転移・構造崩壊を利用する希土類金属イオン(RE3+)の新規検出法の構築を目的とし, bis(4-nitrophenyl)phosphate(L)およびNADHが形成するCCPに色素を取り込ませ,RE3+交換反応による色素放出を定量的に解析する。具体的には,まずは色素分子の選択が重要である。
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