研究課題/領域番号 |
22K05170
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
チェン リーチュイン 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (40585577)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 質量分析 / エレクトロスプレーイオン化法 / 水熱反応 / 高圧高温イオン源 / 高圧高温い音源 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、高圧・高温の水熱反応器内の成分をその場でリアルタイムのESI-MS分析に適した高圧ESIイオン源及び関連インターフェスを開発し、その評価と検証を行う。将来的には水熱反応における詳細なプロセスの解明や新材料の創製につながる新しい基盤技術として確立することを目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究は、高圧・高温の水熱反応器内の成分をその場でリアルタイムのエレクトロスプレーイオン化質量分析(ESI-MS)に適した高圧ESIイオン源及び関連インターフェースを開発し、新しい分析技術として確立することを目的とする。今年度では,保有している高分解能電場型フーリエ変換質量分析計のイオン導入部を改良することによって,高圧と高温の環境で生成したイオンを分析装置に導入することができた。イオン導入部の性能を評価するために、大気圧ESI、大気圧nanoESI、6気圧の高圧ESIと高圧nanoESI源を用いて、水熱反応に使用する電気伝導度の高い水溶媒サンプルの測定を行った。イオン導入部のチューブを数種類(内径:0.1, 0.25, 0.5, 0.6 mm)を作製し、イオン透過率の評価実験によって、0.25 mm と0.5 mm のイオン導入チューブが最適であることが分かった。そして、高圧イオン源を用いることで、より安定なスプレーとイオン信号を得ることができた。測定時に、表面張力、電気伝導度とイオン源周辺の電場の変異が生じてもスプレーの安定性を保持するコンピューター制御システムを構築した。そのシステムはスプレー電流と液面の顕微鏡画像に基づき、スプレーの電圧を補正することによって測定の安定化が出来た。構築した自動制御システムを使用してエレクトロスプレーの流量を0.1ナノL/minから数百ナノL/minまで広い範囲でコントロールすることができ、生成した帯電液滴のサイズとイオン化の関係も質量分析結果で明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
高圧イオン源を質量分析装置に導入するイオン導入部の構築が完了した。それによって、高感度の測定が可能になった。ステンレスキャピラリー(SUS304)を水熱反応場として利用し、抵抗加熱法により、高圧エレクトロスプレーに注入する液体サンプルを250以上の高温まで加熱するシステムの構築が完成した。加熱電流、電圧を精密に計測する回路の作製が完了し、サンプル温度を精密に調整することができた。既存の高圧イオン源の部材を耐食性のSUS304とSUS316ステンレス合金に、そしてシール材を高耐熱・耐薬性のパーフルオロ系ふっ素ゴムに変更し、イオン源の安全性、高耐熱・耐薬性が向上した。現段階では、水熱反応場温度、エレクトロスプレー温度、及びイオン導入部の温度が、それぞれに最適化することができた。
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今後の研究の推進方策 |
液体温度250度以上の高温エレクトロスプレーの特性をスプレー電流やレーザー顕微法などで評価する。常温では、スプレー電流は液体の流量、表面張力、導電率と比誘電率の積の平方根に比例する。高温の下で、この比例関係を確認し、高圧高温ESIの物理・化学的特性を調べ、イオン化に最適な条件を確立する。製作した連続フロー式の水熱反応装置を用いて、水熱反応を高圧高温エレクトロスプレーで、反応の追跡測定を行う。液体クロマトグラフィー用の高圧液体ポンプを使用し、反応試薬を供給する。有効反応時間は、反応流路の長さと送液の流量制御で調整可能にする。反応装置と質量分析装置の同期を行い、質量スペクトルを0.1秒以下の時間分解能で測定することによって、水熱反応中の各成分濃度、反応時間・係数を求めるように、システムの操作手順とデータ解析方法を確立する。
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