研究課題/領域番号 |
22K05176
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
小谷 明 東京薬科大学, 薬学部, 准教授 (40318184)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 電気化学 / 分析化学 / 酸性物質 / アガロースゲル / スクリーン印刷電極 / ハイドロゲル / センサ / スクリーンプリント電極 |
研究開始時の研究の概要 |
心理的ストレスは心身症に発展して重篤化するが、適切な対処(コーピング)が行われれば緩和する。従って、日々の心理的ストレスのモニタリングが、ストレスマネジメントにおいて重要となる。本研究では、心理的ストレスのバイオマーカーを定量するために、酸・塩基性物質の電気化学検出法をハイドロゲル電極へ導入し、その感応部を皮膚に装着させて非侵襲的かつ経時的に心理的ストレスをモニタリングできるウェアラブルセンサを開発する。
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研究実績の概要 |
本研究は、心理的ストレスのバイオマーカーを非侵襲的かつ経時的にモニタリングできるウェアラブルセンサを開発することを目的とする。具体的には、皮膚表面の遊離脂肪酸とアンモニアを特異的に検出するために、キノン/ハイドロキノンのメディエーター機能に基づく酸・塩基性物質の電気化学検出法をハイドロゲル電極へ導入し、ウェアラブル化を図る。 本年度は,スクリーン印刷電極上に被覆したアガロースゲル上に酢酸を浸漬し、アガロースゲル内に浸透した酢酸をキノンのボルタンメトリーで検出可能か検討した。作用電極がグラッシーカーボン(GC)、参照電極がAg、対極がGCで構成されるスクリーン印刷電極の表面を3,5-ジ-tert-ブチル-1,2-ベンゾキノン(DBBQ)とNaClを含むアガロースゲルで被覆することで、ハイドロゲル電極を作製した。検液はハイドロゲル電極の上に浸漬し、3分後に電位走査を開始した。電位の走査範囲は+0.6~-1.0 V vs. Ag,走査速度は50 mV/sに設定した。まず、ハイドロゲル電極にエタノール-水(7:8)混液を浸漬してボルタンメトリーを行ったところ、-0.81 Vにアガロースゲル内のDBBQの電解還元による還元波が観察された。次に、50 mmol/L酢酸を含むエタノール-水(7:8)混液をハイドロゲル電極に浸漬して同様のボルタンメトリーを行ったところ、-0.16 Vに酢酸に由来するDBBQの還元前置波が観察された。これより、アガロースゲル内に浸透した酢酸をキノンのメディエーター機能を活用して検出できることが示された。酢酸に由来するDBBQの還元前置波の波高は浸漬した酢酸の濃度に比例し、5~100 mmol/Lの範囲において良好な直線性を示した(r = 0.999)。以上の結果から,作製したハイドロゲル電極で,酢酸の定量が行えることがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度は、ハイドロゲル内に浸透した酸性物質をキノンのメディエーター機能に基づく電気化学検出で定量できることを明らかにした。この新知見は、2023年度に計画しているハイドロキノンのメディエーター機能に基づく塩基性物質の電気化学検出をハイドロゲル電極に導入する研究において有益なものとなる。さらに、本研究で構想しているハイドロゲル電極が、ウェアラブルセンサの感応部として展開可能であることもわかった。従って、2022年度の成果は、今後の研究の進展において重要なものである。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度以降は、当初の計画通り、塩基性物質の定量のためにハイドロキノンのメディエーター機能に基づく電気化学検出をハイドロゲル電極へ導入する研究を実施する。また、本ハイドロゲル電極を用いるボルタンメトリーについて分析法バリデーションを行い、本法の分析能パラメータを評価する。さらに、測定したデータを別のPCへ送信できる超小型ポテンシオスタットを本法の電気化学検出部として組み込み、リモートでデータ解析を行えるシステムとして構築する。
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