研究課題/領域番号 |
22K05180
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
原賀 智子 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 バックエンド技術部, マネージャー (80715227)
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研究分担者 |
齋藤 伸吾 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (60343018)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | キャピラリー電気泳動法 / ポリアクリルアミドゲル電気泳動法 / アクチノイドイオン / 簡易・迅速スクリーニング分析 / 蛍光プローブ / 化学ライブラリー / キャピラリー電気泳動 / ポリアクリルアミドゲル電気泳動 / アクチノイド |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、放射性試料中のアクチノイド(An)に対する安全な分析法を構築するため、キャピラリー電気泳動法(CE)やポリアクリルアミドゲル電気泳動法(PAGE)などの電気泳動分離場を利用した簡易・迅速スクリーニング分析法を確立することを目的とする。そこで、本法に必要なCEやPAGEで機能する蛍光プローブを開発するため、これまでになかったNpイオン(NpO2+/2+)と解離不活性な錯体を形成する最適な配位骨格を探索するとともに、これまで困難であったAm3+、Cm3+の完全分離を実現するための精密分離技術を開発する。これにより、高放射線量の試料に対する安全に操作が可能な新しい分析法の構築を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は、放射性試料中のアクチノイド(An)に対する安全な分析法を構築するため、キャピラリー電気泳動法(CE)やポリアクリルアミドゲル電気泳動法(PAGE)などの電気泳動分離場に着目し、Anに対する簡易・迅速スクリーニング分析法の確立を目指すものである。そこで、本法に必要なCEやPAGEで機能する蛍光プローブを開発するため、これまでになかったNpイオン(NpO2+/2+)と解離不活性な錯体を形成する配位骨格を探索し、Npイオン用蛍光プローブを開発するとともに、これまで困難であったAm3+、Cm3+の完全分離を実現するための精密分離技術の開発を目指している。 令和4年度は、Npイオン用蛍光プローブを開発するため、金属イオン結合部位の化学ライブラリー(4座非環状型、6~8座非環状・大環状型のポリアミノカルボン酸骨格)を用いて、配位骨格の探索を行った。その結果、Npイオンに対して、4座非環状型のポリアミノカルボン酸骨格が適していることを明らかにし、PAGEで機能するNpイオン用蛍光プローブの開発に成功した。また、Am3+、Cm3+の精密分離技術を開発するため、CE及びPAGEで機能するAm3+、Cm3+用蛍光プローブを開発した。得られた成果は、とりまとめて投稿論文として公表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和4年度は、アクチノイドに対する簡易・迅速スクリーニング分析法の確立に必要なこれまでになかったNpイオン(NpO2+,NpO22+)用蛍光プローブを開発するため、金属イオン結合部位の化学ライブラリーを用いて、Npイオンに対する検出選択性を調査し、最適な配位骨格の探索を行った。Npイオンに対して適合する配位骨格を見出し、蛍光プローブの開発に成功した。また、Am3+、Cm3+の精密分離技術を開発するため、CE及びPAGEで機能するAm3+、Cm3+用蛍光プローブを開発した。得られた成果は、とりまとめて投稿論文として公表しており、現在、本研究は順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、蛍光プローブの開発を進めるとともに、放射性核種に対する精密分離技術の開発に向けて、放射性試料の分析へ適用するための試験を進めていく予定である。
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