研究課題/領域番号 |
22K05214
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35010:高分子化学関連
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
田中 知成 京都工芸繊維大学, 繊維学系, 准教授 (70585695)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 水中 / ワンポット合成 / 保護基フリー / 活性エステル / RAFT重合 / 糖鎖高分子 / 糖加水分解酵素 / 糖転移反応 / 水中合成 / オープンエアー / ワンポット |
研究開始時の研究の概要 |
糖鎖高分子の合成は従来からの多段階で煩雑かつ厳密な反応条件を必要とする有機合成および重合に依存していることは依然として変わっていない。本研究では、極めて簡便な糖鎖高分子合成法を開発することを目的として、無保護糖を原料に全工程を水中、空気雰囲気下(オープンエアー)、保護基を使用することなく(保護基フリー)、ワンポットで行うことができる糖鎖高分子合成法を開発する。多種多様な糖分子に適用できるよう、糖担持モノマーを合成して重合する方法(糖担持モノマー重合法)と高分子鎖に糖分子を付加する方法(重合後修飾法)の2つの合成法を検討する。
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研究実績の概要 |
糖鎖高分子の合成は、糖担持モノマーを合成して重合する方法(糖担持モノマー重合法)と、あらかじめ合成した高分子鎖に糖誘導体を付加する方法(重合後修飾法)の2通りに大別されるが、いずれの方法においても、有機合成工程では脱水溶媒中や不活性ガス雰囲気下など厳密な反応条件と熟練した技術が必要となることが多い。また、一般的なラジカル重合では脱酸素条件が求められることも操作が煩雑となる原因の一つであるため、本研究では、糖鎖高分子を合成するまでの全工程を水中、空気雰囲気下(オープンエアー)、保護基を使用することなく(保護基フリー)行い、さらに中間化合物を単離精製する必要の無い(ワンポット)、極めて簡便な糖鎖高分子合成法を開発することを目的とした。 今年度は、硫酸化テトラフルオロベンゼン(sulfoTFB)を用いて独自に合成した水溶性活性エステル担持モノマーを用いた水中かつ空気雰囲気下での光誘起電子移動-可逆的付加開裂連鎖移動重合(PET-RAFT重合)を検討し、sulfoTFBを側鎖に有するポリマーを合成する条件を確立した。続けて、合成したsulfoTFB担持ポリマーを単離することなく、ポリマーを含む重合水溶液にアミノ基を有する糖誘導体または糖ペプチドを添加してアミド化反応による高分子側鎖への糖分子の導入を検討した。いずれの糖誘導体を用いた場合にも良好に目的の糖鎖高分子が得られた。これにより、重合後修飾法による水中かつ空気雰囲気下での糖鎖高分子のワンポット合成に成功した。また、糖加水分解酵素を用いた糖担持モノマーの合成を検討し、N-アセチルグルコサミン(GlcNAc)のオキサゾリン誘導体を基質としたBacteroides thetaiotaomicron由来O-結合型GlcNAc加水分解酵素による糖転移反応を検討し、低収率ながら糖担持モノマーの合成に成功した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
水中かつ空気雰囲気下での重合後修飾法による糖鎖高分子のワンポット合成に成功し、論文投稿まで完了したため。
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今後の研究の推進方策 |
もう一方の糖鎖高分子合成法である糖担持モノマー重合法においても、水中かつ空気雰囲気下でのワンポット合成を目指して、反応条件の検討などを進める。また、重合後修飾法においても、異なる手法の開発を進める。
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