研究開始時の研究の概要 |
本研究では、「らせん型有機半導体」を既存材料の欠点や限界を克服できる材料系であると位置づけ、その実証および材料化学の確立を目的とする。申請者が既に報告しているらせん型有機半導体であるH-NDI(Chem. Commun. 2020, 56, 12343)をベースとして、「分子軌道の重なりがより大きい固体構造を形成するπ共役ユニット」を導入し、高電荷移動度と高い熱耐久性を示すらせん型有機半導体を実現させる。また、開発した材料を用いて、らせん型材料ならではの独自的な光学・電気的物性を活かしたデバイスの開発を目指し、円偏光センサーやスピンフィルターへの応用を開拓する。
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