研究課題/領域番号 |
22K05295
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
北野 翔 北海道大学, 工学研究院, 特任助教 (50736840)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | ナノシート / 形状制御 / 電気化学 / 界面 / 酸素発生反応 |
研究開始時の研究の概要 |
酸素発生反応(OER)は多くの電気化学システムにおいて重要なアノード反応だが、大きな過電圧を必要とするため高活性触媒の開発が望まれる。近年、反応サイトに加えて吸着サイトへ同時に中間体を吸着させるデュアルサイト吸着型活性点がOERに有効であることが報告されたが、未だその活性は不十分である。本研究では、エッジが反応サイトである層状複水酸化物(LDH)ナノシートと、全ての表面が同じ結晶面から成る形状制御金属ナノ粒子を複合化することで、構造制御されたデュアルサイト吸着型界面活性点を構築する。反応サイトおよび吸着サイトにおける中間体の吸着エネルギーの影響を系統的に解明し、高効率なOER活性点の設計指針の確立を目指す。
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研究実績の概要 |
酸素発生反応(OER)は多くの電気化学システムにおいて重要なアノード反応だが、大きな過電圧を必要とするため高活性触媒の開発が望まれる。近年、反応サイトに加えて吸着サイトへ同時に中間体を吸着させるデュアルサイト吸着型活性点がOERに有効であることが報告されたが、未だその活性は不十分である。本研究では、エッジが反応サイトである層状複水酸化物(LDH)ナノシートと、全ての表面が同じ結晶面から成る形状制御金属ナノ粒子を複合化することで、構造制御されたデュアルサイト吸着型界面活性点を構築する。反応サイトおよび吸着サイトにおける中間体の吸着エネルギーの影響を系統的に解明し、高効率なOER活性点の設計指針の確立を目指す。 本年度は、表面の結晶面が(100)面である立方体と(111)面である八面体のPdナノ粒子を合成し、分散液として保存した。いずれの粒子もfcc構造を有しており、粒径20 nm程度であることがわかった。ナノシートの合成においては、前駆体であるNiとFeを含むLDHを合成した後、これにアニオン交換と剥離処理を行うことで、金属水酸化物ナノシートをコロイド分散液として合成した。LDHは板状の形状を有しており、これを剥離して得られた金属水酸化物ナノシートは、幅10 nm程度に微細化されたことがわかった。それぞれの分散液を混合することで、複合触媒を合成した。TEM観察から、いずれの形状制御Pdを用いた複合触媒においても、Pdナノ粒子の表面に水酸化物ナノシートが担持されたことがわかった。合成した触媒を用いて、アルカリ水溶液中におけるOERを行ったところ、いずれの複合触媒も水酸化物ナノシート単独よりも高い活性を示すことがわかった。OERにおいては、水酸化物ナノシートの金属種が活性点であるため、複合化によって活性点の電子状態が変化したことが高活性化の原因であると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、立方体および八面体Pdナノ粒子と、金属水酸化物ナノシートを合成し、複合触媒を作製することに成功した。各複合触媒においては、立方体Pdナノ粒子は(100)面上に、八面体ナノ粒子は(111)面上に金属水酸化物ナノシートが複合されており、デュアルサイト吸着の検討に適した活性点を設計することに成功した。また、複合化によって活性点であるナノシートの金属イオンの電子状態が変化することにより、触媒活性を向上させることに成功した。
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今後の研究の推進方策 |
デュアルサイト吸着に適した活性点を構築できたことから、今後はOER特性評価を詳細に行うことで基質と中間体の吸着が反応速度に与える影響を検討する。また、(110)面が露出した十二面体Pdナノ粒子や他の金属種から成る水酸化物ナノシートを合成することで、デュアルサイト吸着に関する総合的な検討を行う。
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