研究課題/領域番号 |
22K05448
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38040:生物有機化学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
高田 晃 弘前大学, 農学生命科学部, 准教授 (10332701)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | タマネギ / 鱗茎肥大 / フルクタン / 糖集積 / ケストース |
研究開始時の研究の概要 |
タマネギは葉の根元を肥大させ鱗茎(栄養貯蔵器官)を形成する。鱗茎形成には「日長の感受」・「細胞壁の弛緩」・「糖分の集積」が複合的に関わっている。研究代表者はタマネギに鱗茎肥大促進を示す貯蔵物質が存在することを見出した。タマネギの糖分集積に貯蔵物質によるポジティブ・フィードバック機構が関与している可能性がある。 本研究ではこの肥大促進物質の作用機構解明を目指す。具体的には「肥大促進物質は鱗茎細胞のどこに作用するのか?」、「肥大促進物質により鱗茎細胞中の貯蔵物質(フルクタン)の生合成はどのように変化するのか?」を明らかにする。
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研究実績の概要 |
タマネギは葉の根元を肥大させ鱗茎(栄養貯蔵器官)を形成する。鱗茎形成には「日長の感受」・「細胞壁の弛緩」・「糖分の集積」が複合的に関わっている。研究代表者はタマネギに鱗茎肥大促進を示す貯蔵物質が存在することを見出した。タマネギの糖分集積に貯蔵物質によるポジティブ・フィードバック機構が関与している可能性がある。 本研究ではこの肥大促進物質の作用機構解明を目指している。昨年度の研究では鱗茎肥大物質を与えると、タマネギ内のスクロース分解酵素を活性化させ、培地から取り込んだスクロースを分解していることを見出した。本年度はin vitroで育成したタマネギ幼植物に申請者らが同定した鱗茎肥大物質(ケストースなど)を投与した時、鱗茎肥大への関与が疑われる植物ホルモンの内在量がどのように変化するか調査した。その結果、ジベレリンとジャスモン酸は肥大物質の有無に関わらず変わらないことが分かった。また、ジャスモン酸の鱗茎肥大活性を改めて評価したところ、鱗茎肥大促進ではなく鱗茎肥大阻害活性を示すことも見出した。これらの結果は、Agricultural Biotechnology誌に受理され、後日印刷される予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の研究によって、鱗茎肥大促進物質と植物ホルモンの関わりについての一端を明らかにできたため。
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今後の研究の推進方策 |
in vitro実験を進める中で、タマネギの鱗茎肥大物質が鱗茎を肥大させるだけではなく、根の成長にも関与している可能性が最近見出された。根の成長は栄養の取り込み向上につながり、鱗茎肥大にも関与しうる。本年度は本物質による根の成長促進効果と鱗茎肥大効果の関わりについて調べる。また、これまでの成果をまとめ、学術誌への投稿を進める。
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