研究課題/領域番号 |
22K05475
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 宮城大学 |
研究代表者 |
島津 朋之 宮城大学, 食産業学群, 准教授 (20616437)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | CLR / 乳酸菌 / SLP |
研究開始時の研究の概要 |
乳酸菌の免疫賦活化作用は広く認知されるようになった。しかし、その最も初期層に位置する乳酸菌と宿主との間で起こる免疫反応については不明な点が多い。本研究では、宿主が持つ微生物認識受容体の一種、CLRファミリー分子に焦点を当てた解析を行う。具体的には、関与する受容体の探索やその詳細な機構解析を行うとともに、反応が認められた乳酸菌について、マウスへの投与から免疫応答の司令塔的役割を果たすT細胞への影響を検討する。これらの解析からCLRを介した乳酸菌の免疫応答を明らかにし、健康機能性付与への知見を深めていく。
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研究実績の概要 |
近年増加するアレルギー疾患など、免疫が関わる疾病でのT細胞の役割は大きい。そのため、食からT細胞応答を調節できれば様々な疾病の予防・治療に大きく貢献できる。これまで乳酸菌の免疫応答の起点となる自然免疫受容体の中で、宿主に存在するC型レクチン受容体(CLR)ファミリー分子が免疫機能に影響を及ぼすことを認めている。しかし、CLRと乳酸菌の関係性はこれまでほとんど着目されておらず、不明な点が多い。本提案では、CLRと乳酸菌との関わりを幅広く分子レベルで明らかにし、そしてCLR反応性乳酸菌が腸管T細胞分化へ与える影響について検討することを目的とした。本年度は、CLRの一種Mincleと乳酸菌との関係性について知見を深め、そして新たなCLR受容体との反応性について探索を行った。 熱殺菌した乳酸菌L. brevis がMincleと反応することを報告している。これまでの結果から表層タンパク質(SLP)の関与が考えられたため、L. brevis La37株からSLPを抽出し、検討を行った。その結果、SLPがMincleのリガンドであることが明らかとなった。また、Mincle刺激性はSLPが遊離したような状態では刺激性が弱いこと、そして抽出SLPには糖が存在することを明らかにした。現在、SLPについての詳細を検討している。ところで、多様な乳酸菌がSLPを持つことが知られている。そこで、SLPの有無を元に様々な乳酸菌(計9菌種)について検討したところ、SLPを持つ乳酸菌のSLP全てがMincle反応性を示した。これらについても詳細を検討中である。一方で新たなCLR受容体との結合を検討するため、計12種類のCLR-Fcを作成し検討を行った。いくつか結合が認められたため、レポーター細胞を作成しその結合性について検討を行っている。
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