研究課題/領域番号 |
22K05518
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
吉田 宗弘 関西大学, 化学生命工学部, 教授 (30158472)
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研究分担者 |
細見 亮太 関西大学, 化学生命工学部, 准教授 (20620090)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | リン / 重合リン酸 / ピロリン酸 / 食欲 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は食品添加物であるピロリン酸四ナトリウム(ピロリン酸)の摂取によって引き起こされる摂食抑制の作用機構を明らかにする。具体的には、ピロリン酸の摂食抑制を起こす投与量・誘導時間を明らかにして、さらには摂食抑制因子の同定を行う。この研究で得られる成果は、学術的価値だけでなく、摂食抑制作用をもつ機能性食品・医薬品への応用が期待できる。
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研究実績の概要 |
近年、食生活の変化によるリンの過剰摂取が問題視されている。申請者らは、食品添加物であるピロリン酸四ナトリウム(ピロリン酸)の過剰摂取(餌料リン濃度1.2wt%)は、他のリン酸塩と比べ、摂食量が半減することをラット試験において確認している。このピロリン酸による摂餌量の低下は、(1)ピロリン酸の摂取開始~2日から観察、(2)血清リン濃度は他のリン酸塩の過剰摂取群と同等であるため、これまで報告されている生体内リン濃度増減による摂食調節とは異なる作用機序があると考えた。そのためピロリン酸による摂食抑制を起こす投与量および摂食抑制因子を明らかにすることは、学術的価値だけでなく、摂食抑制作用をもつ機能性食品・医薬品への応用が期待できる。そこで本年度は、実験動物を用いた食欲抑制試験系の確立を目指した。絶食した実験動物に飼料を単回投与した後に再給餌し、その後の摂餌量を測定する、という短期的な食欲評価試験を用いることとした。これまでに本試験で食欲抑制効果が報告されているL-リジンを用いて、試験系の確立(測定環境、投与時間など)を進めた。条件検討の結果、マウスにおいて、L-リジン(1 g/kg体重)投与30分後の摂餌量の低下を観察した。次に確立した条件を用いてピロリン酸(500 mg/kg体重)で食欲抑制作用を評価したが、食欲抑制効果は見られなかった。L-リジンによる食欲抑制効果は迷走神経を介した作用と考えられているため、ピロリン酸による食欲抑制効果は迷走神経を介したものではない可能性があり、本試験系が適用できないと判断した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度の実施予定であった短期間で実施できる実験動物を用いた食欲抑制試験系を確立できた。しかし、本試験系でピロリン酸の食欲抑制効果は観察されなかった。そのため、ピロリン酸の食欲抑制効果は迷走神経を介したものではない可能性が示唆された。しかしながら、2023年度は、2022年度の目的であったピロリン酸の食欲抑制効果を評価できる試験系の確立を再度行う必要があるため、「やや遅れている」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
ピロリン酸の食欲抑制効果を評価できる試験系の確立を行い、食欲抑制が起きるピロリン酸の投与量および誘導時間を明らかにするため、2023年度は以下の点について評価を進める。
・試験系の確立 これまでにピロリン酸による食欲抑制効果を観察していた実験条件を用いて時間毎の摂餌量の違いを評価する。 ・投与量および誘導時間 確立した試験系を用いて、ピロリン酸の投与量および食欲抑制の誘導時間を明らかにする。
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