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ファイトケミカルの肝線維化改善作用の理解に資する非コードRNAと代謝物の統合解析

研究課題

研究課題/領域番号 22K05525
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分38050:食品科学関連
研究機関九州大学

研究代表者

一瀬 智美 (森川智美)  九州大学, 農学研究院, 学術研究員 (70898527)

研究分担者 藤村 由紀  九州大学, 農学研究院, 准教授 (20390304)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワード肝線維化 / ファイトケミカル / 非コードRNA / メタボロミクス
研究開始時の研究の概要

本研究では、肝線維化の制御因子として期待されている「非コードRNA(環状/マイクロRNA)の発現プロファイル」 と 「病態に関連した代謝変動」 を統合的に解析することで、線維化における病態形成機序の一端を解明する。また、線維化病態に特徴的な非コードRNAと代謝物の挙動を指標とすることで、現状では科学的エビデンスの乏しい植物由来生理活性成分(ファイトケミカル)の肝線維化改善メカニズムを明らかにする。

研究実績の概要

NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)は脂肪肝や非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、そこから進展する肝硬変、肝細胞がんを含む一連の脂肪性肝疾患群である。慢性炎症と線維化を特徴とするNASHへの詳細な移行機序は未だ不明な点が多く、有効な治療薬はない。一方、NASHへの進行を防ぐ方策として、食生活の改善による効果が期待されているが、その科学的エビデンスは未だ不十分である。
本研究は、NASH線維化と関連する非コードRNA(マイクロRNAあるいは環状RNA)の包括的解析および非コードRNAを介して制御される代謝動態を統合的に捉えることで、線維化の病態形成機序の一端を解明すると共に、食機能評価への応用を推進することを目的としている。そのため、①線維化の進展とその制御に関与する非コードRNAと代謝物の統合解析、②非コードRNAと代謝物の挙動を指標としたファイトケミカルの抗線維化活性の評価を実施する。
本年度は、NASH病態の形成に資する肝星細胞の活性化過程における親水性および疎水性代謝プロファイルを取得した。また、上記の細胞を次世代シーケンス解析に供し、活性化肝星細胞のマイクロRNAおよびmRNA発現プロファイルを取得した。
発現変動したマイクロRNAの標的遺伝子予測ならびにパスウェイエンリッチメント解析を行い、mRNA発現プロファイルとの比較解析を進めている。また、これらのデータに基づいて線維化病態の進行と関連する代謝物の探索を行い、線維化病態の形成メカニズムにおけるmiRNA-mRNA-代謝物の統合解析を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

線維化病態の進行と関連する肝星細胞のメタボローム情報・マイクロRNAおよびmRNA発現プロファイルの取得は完了しているため、研究計画全体の進捗としておおむね順調に進んでいると判断した。

今後の研究の推進方策

肝線維化に関連したmiRNA-mRNA-代謝物プロファイルに基づいて、環状RNA発現についても解析を進める。これら非コードRNAと代謝物の挙動を指標とした、モデル細胞・動物における食品成分による抗線維化活性の新たな評価系の構築を目指す。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (7件)

  • [雑誌論文] Inflammatory markers S100A8/A9 and metabolic alteration for evaluating signs of early phase toxicity of anticancer agent treatment2022

    • 著者名/発表者名
      Tomomi Morikawa-Ichinose, Yoshinori Fujimura, Motofumi Kumazoe, Hiroaki Onda, Daisuke Miura, Hirofumi Tachibana
    • 雑誌名

      Food and Chemical Toxicology

      巻: 169 ページ: 113421-113421

    • DOI

      10.1016/j.fct.2022.113421

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 肝線維化が誘導される肝臓特異的67-kDa laminin receptorノックアウトマウスのメタボローム解析2024

    • 著者名/発表者名
      一瀬智美、米山拓良、竹下菜津子、錦戸里紗、熊添基文、藤村由紀、立花宏文
    • 学会等名
      日本農芸化学会2024年度大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 抹茶の新たな機能性食品因子の探索に向けたマイクロRNA解析2024

    • 著者名/発表者名
      黄苡嵐、一瀬智美、渡邉凌矢、辰己由華、一谷正己、衣笠仁、瀧原孝宣、春尾守一、熊添基文、立花宏文、藤村由紀
    • 学会等名
      日本農芸化学会2024年度大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] メタボリック・プロファイリング法による緑茶の抗糖尿病活性に資する成分・パターンの解析2023

    • 著者名/発表者名
      一瀬智美、渡邉喬嗣、山本真生、熊添基文、藤村由紀、立花宏文
    • 学会等名
      第77回日本栄養・食糧学会大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 緑茶の異なる品種や茶期における抗糖尿病成分プロファイリング2023

    • 著者名/発表者名
      藤村由紀、一瀬智美、渡邉喬嗣、山本真生、熊添基文、立花宏文
    • 学会等名
      第71回質量分析総合討論会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 肝臓特異的67-kDa laminin receptorノックアウトマウスのマルチオミクス解析でひもとく新規肝線維化促進因子2023

    • 著者名/発表者名
      米山拓良、一瀬智美、竹下菜津子、錦戸里紗、熊添基文、藤村由紀、立花宏文
    • 学会等名
      日本農芸化学会2023年度大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 炎症マーカー S100A8/A9 を指標とした抗がん剤の早期毒性評価に資する代謝物マーカーの探索2022

    • 著者名/発表者名
      一瀬智美、藤村由紀、熊添基文、恩田弘明、三浦大典、立花宏文
    • 学会等名
      第70回質量分析総合討論会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 肝臓特異的67-kDa laminin receptorノックアウトマウスにおける肝線維化と胆汁酸との関連性2022

    • 著者名/発表者名
      米山拓良、一瀬智美、竹下菜津子、藤村由紀、立花宏文
    • 学会等名
      2022年度 日本食品科学工学会西日本支部 日本栄養食糧学会九州沖縄支部合同大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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