研究課題/領域番号 |
22K05526
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 岐阜薬科大学 |
研究代表者 |
立松 憲次郎 岐阜薬科大学, 薬学部, 講師 (70381720)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | トリステアリン / 完全水素添加油脂 / Hep-G2 / 5-FU / リパーゼ / DHA / 植物ステロール |
研究開始時の研究の概要 |
食用油の不飽和脂肪酸を水素添加処理で全て飽和脂肪酸にした極度水添油脂を実験動物に摂取させると、ドコサヘキサエン酸の取り込みが上昇し、病態モデル動物の改善作用につながった。これは、極度水添油脂の主成分であるトリステアリン(TS)、もしくはこれが形成したミセル(TSM)による選択的な取り込みが起きたと推測された。本研究ではTS/TSMの応用の可能性を検討すべく、1)TSMの形成条件と取り込み物質の選択性の検討。2)TS/TSMによる機能性分子の培養細胞と実験動物への移行性検討。3)TS/TSM摂取による安全性の確認。を実施し、これらの検討を元に、「食べるDDS」の開発を目指す。
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研究実績の概要 |
完全水素添加菜種油(FHCO)を脳卒中易発症性高血圧自然発症ラット(SHRSP)に摂取させると、致死性の脳卒中をはじめとする各種病態が抑制される。この現象は、植物ステロールの蓄積抑制や、ドコサヘキサエン酸(DHA)の蓄積増加など特異的な分子輸送が関与すると推測される。この分子輸送にFHCOが関与することを仮説として、FHCOを利用した特異的分子輸送の可能性を検討することとした。 初年度はFHCOのミセルの形成と培養細胞への影響について検討した。 FHCOのミセル形成は溶解性の時点で上手くいっておらず、有機溶媒や界面活性剤の添加の有無、反応温度などの条件を検討するも、リパーゼ反応処理を行えていない。今後は界面活性剤を加えるなどして、条件検討を図っていきたいと考えている。 一方、ヒト肝細胞のHepG2に対する5-FUの細胞毒性に対して、エタノールに溶解させたFHCOをなにも反応をかけていない状態で添加すると、毒性が増強されることを確認した。FHCOの主成分であるトリステアリンは消化酵素などの反応を受けず、そのままの形で分子輸送を助ける可能性があるかもしれない。濃度や時間変化、輸送する低分子化合物の特徴等を検討するとともに、他の細胞種、または、マウスやラットなどのin vivoの系へも導入を行い、DHAや植物ステロールの臓器蓄積における詳細を検討することで、「食べるDDS」の実現への取り掛かりを作りたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
FHCOをリパーゼで分解しミセル形成をさせることを目的として、反応系を立ち上げることを行ったが、FHCOを水溶系に溶解、または、リパーゼを溶媒系に溶解させ反応を行うことに難航し、成功に至っていない。 また、自分が体調を崩し実験ができない期間が生じたため、これも遅延した一因となっている。
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今後の研究の推進方策 |
1.FHCOをリパーゼで分解する系の開発に取り組む。 2.1.が成功しなかった場合に備え、ステアリン酸とモノステアリンでミセル形成が可能かを検討する。 3.FHCO添加による細胞毒性作用の増強をさらに詳しく観察するために、時間、濃度の影響、他の細胞種への影響、または、他の生理活性物質への修飾作用の検討も行う。 4.実験動物へのFHCOの影響をさらに詳しく見るために、DHAや植物ステロールを添加した食事をFHCOとともに摂取させ、その取り込み率の検討を行う。
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