研究課題/領域番号 |
22K05621
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39030:園芸科学関連
|
研究機関 | 公益財団法人岩手生物工学研究センター |
研究代表者 |
根本 圭一郎 公益財団法人岩手生物工学研究センター, 園芸資源研究部, 主任研究員 (60566727)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | アブシジン酸 / ブドウ / コムギ無細胞系 / シグナル伝達 |
研究開始時の研究の概要 |
植物ホルモン・アブシジン酸(ABA)は非クリマクテリック型の果実であるブドウの成熟や着色に深く関与することが知られている。しかしながら、ABAがどのようにして果実成熟を促進しているのか、その詳細はほとんど分かっていない。最近、我々は、ブドウのABAシグナル調節因子が未知のプロテアーゼによって切断されることを見出している。そこで、本課題では、ABAシグナル調節因子の切断がシグナル伝達においてどのような役割を果たしているのかを解析し、ABAによる果実成熟の仕組みの一端を明らかにすることを目的とする。
|
研究実績の概要 |
これまでに、ABAシグナルの負の調節因子PP2Cタンパク質が細胞内で未知プロテアーゼによって切断されることを見出している。そこで、本年度は、まず、ブドウが有する全PP2Cが未知プロテアーゼによって切断されるかどうかを調査したところ、細胞内で発現させた特定のPP2Cが高度に切断されることを明らかにした。さらに、cell-free degradation assay による解析の結果、PP2Cタンパク質は、ブドウ培養細胞やブドウ果実の果皮抽出物中で迅速に切断されること、さらに、その切断は一部プロテアソーム阻害剤で抑制されることなどを明らかにした。現在、PP2Cの切断に関与する未知分子の単離同定を試みている。また、PP2Cの切断および分解活性は、果実の成熟ステージなどによって変化することから、PP2Cの切断が果実の成熟と何らかの関係がある可能性が示唆された。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ブドウ培養細胞や果実果皮内におけるブドウPP2C切断分解活性プロファイリングが進み、標的分子ファミリーの予想が立ちつつある。さらに、標的分子を単離同定するために、トランスクリプトームおよびプロテオーム分析を実施している。活性プロファイリングとトランスクリプトームおよびプロテオーム分析とを統合的に解析することで、標的分子同定の可能性が大いに期待できる。
|
今後の研究の推進方策 |
活性プロファイリングおよびトランスクリプトーム、プロテオーム分析を駆使し、ブドウPP2Cの切断分解に関与する未知分子の同定を試みる。さらに、in vitro および in cell assay により、同定分子の機能を詳細に解析する。
|