• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

無花粉変異体の解析による超日持ち性ガーベラの作出

研究課題

研究課題/領域番号 22K05628
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分39030:園芸科学関連
研究機関静岡大学

研究代表者

富永 晃好  静岡大学, 農学部, 助教 (50776490)

研究分担者 磯部 祥子  公益財団法人かずさDNA研究所, 先端研究開発部, 室長 (20343973)
中塚 貴司  静岡大学, 農学部, 教授 (60435576)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
キーワードガーベラ / 突然変異 / 日持ち / 雄性不稔 / 全ゲノム解析 / トランスクリプトーム解析 / 無花粉 / ゲノム解析
研究開始時の研究の概要

ガーベラは、静岡県を特産とする日本の代表的な花卉である。花色や花形が豊富であるが、切り花として観賞価値を維持する「日持ち性」の改善が求められている。研究代表者らは先行研究においてイオンビーム照射による無花粉のガーベラ突然変異体を得ており、この変異体は「日持ち性」の大幅な向上が見られた。突然変異によってガーベラの日持ち性が改善された事例はない。そこで、無花粉変異体の原因遺伝子とメカニズムを同定できれば、既存品種の形質を変えずに日持ち性を付与することができるのではないかと考えた。そこで本研究では、ガーベラの無花粉変異体を解析し、元品種の形質を損なわない超日持ち性ガーベラを作出することを目的とする。

研究実績の概要

本研究では、雄性不稔(無花粉)ガーベラ変異体の表現型解析と分子メカニズム解析を実施することで、元品種の形質を損なわない超日持ち性ガーベラを作出することを目的とする。
当該年度においては、変異体の表現型解析を行った。変異体では日持ち性が野生型に比べ有意に日持ち日数が長く、茎が長い一方、茎径が細く花径が小さくなるという負の形質も有していた。そこでこれらの負の形質を改善する一つの方法として、生長点培養苗のコルヒチン処理による倍数性変異体の作出を試みた。現在4倍体のガーベラの作出に成功し、花の表現型を確認中である。
また、RNAseqによる網羅的な発現解析を実施し、変異体特異的な遺伝子発現メカニズムを解析した。その結果、変異体では野生型に比べ花粉形成に重要であるスポロポレニンの合成関連遺伝子がほとんど発現していないことが明らかになった。
さらに、昨年度に引き続きガーベラゲノムのリファレンス配列の構築を行った。その結果、総遺伝子数は50,233となり、BUSCO による評価もcomplete 97.6 % と非常に高く高精度な参照ゲノム配列を整備することが出来た。現在変異体の全ゲノム配列も解読中であり、今後比較ゲノム解析による原因遺伝子の絞り込みを行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当該年度の研究では、変異体の表現型で園芸利用の観点から負の形質も見られたため、当初の計画に加え、コルヒチン処理による倍数性変異体の作出も行い、無花粉変異体を用いたさらなる実用性の高い個体の作出を試みた。また、昨年度に引き続き高精度なガーベラ参照ゲノム配列の整備と原因遺伝子の探索を進行中である。また、RNA-seqによるトランスクリプトーム解析も完了し、分子メカニズム解析も順調に進行中である。

今後の研究の推進方策

ガーベラが属するキク科植物は、キクタニギク、レタスおよびヒマワリなどの全ゲノム解読が報告されているが、キク科植物はゲノム構造が複雑な傾向にあり、染色体構造レベルまで整備されたキク科のゲノムデータベースはない。現在、ガーベラの参照ゲノム配列の整備が完了したため、比較解析による無花粉変異体の原因候補遺伝子の同定と機能解析を行う計画である。また、コルヒチン処理による変異体の倍数性変異体を作出したため、日持ち形質のみでなく茎径や花径等の実用性も含めて評価を行う予定である。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] イオンビーム照射で得られたガーベラ変異体におけるGRAS-Di技術を用いたDNAマーカーの作出2022

    • 著者名/発表者名
      富永 晃好, 駒澤ひなた, 細口 知椰, 八幡 昌紀, 下川 卓志
    • 雑誌名

      DNA多型

      巻: 30 ページ: 1-5

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] ガーベラの分子基盤構築と無花粉変異体の解析による超日持ち性ガーベラの作出2023

    • 著者名/発表者名
      富永 晃好, 駒澤ひなた, 細口 知椰, 八幡 昌紀, 下川 卓志
    • 学会等名
      「先進ゲノム支援」拡大班会議
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] ガーベラの分子基盤構築と無花粉変異体の解析による超日持ち性ガーベラの作出2023

    • 著者名/発表者名
      富永晃好
    • 学会等名
      「先進ゲノム支援」拡大班会議
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi