• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

ホウレンソウの質的な低シュウ酸含量突然変異系統を用いた栽培生理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K05634
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分39030:園芸科学関連
研究機関石川県立大学

研究代表者

村上 賢治  石川県立大学, 生物資源環境学部, 教授 (40200266)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
キーワードオキサロ酢酸加水分解酵素 / リン酸欠乏 / 鉄欠乏 / 低シュウ酸形質 / 有機酸
研究開始時の研究の概要

ホウレンソウは栄養価の高い野菜であるが、人体に有害で食味を低下させる物質であるシュウ酸含量が高いことから、シュウ酸含量の低減が栽培や品種改良の重要な目的となってきた。これまでの研究で育成した低シュウ酸突然変異ホウレンソウは、シュウ酸含量が大幅に減少した形質をもっており、サラダ用品種としての利用がとくに期待される。一方、シュウ酸含量を下げることにより生育が低下したり、他の成分含量が変化することも分かってきている。本研究では、低シュウ酸突然変異ホウレンソウを用いて、ホウレンソウがなぜシュウ酸を多く含むかということを解明し、生育を低下させずシュウ酸含量を大幅に減少させる栽培技術の開発を行う。

研究実績の概要

本研究は、育成した低シュウ酸系統において、①シュウ酸含量が低下する機構を明らかにし、②シュウ酸蓄積の生理学的意義の解明を目指す。そして、②での知見をふまえ、③低シュウ酸ホウレンソウの生育促進方法の開発を行うことを目的とする。
シュウ酸含量が低下する機構に関する研究で、低シュウ酸系統における遺伝子発現を野生型と比較した結果、低シュウ酸形質には、オキサロ酢酸加水分解酵素の遺伝子発現の抑制が関与している可能性が示唆された。今後、酵素活性の調査などによってさらに検証する必要がある。また、MutMap法により低シュウ酸原因遺伝子の探索を行った結果、低シュウ酸性に関わる変異を示す領域候補が見出され、その領域内にシュウ酸生合成関連と考えられる遺伝子が存在していたことから、今後、マーカーを設計して表現型との連関を調べ、さらなる領域の絞り込みが可能か検討する。
ホウレンソウにおけるシュウ酸蓄積の生理学的意義のひとつとして、根から水素イオンを放出しリン酸や鉄の吸収を促進させることが考えられている。2022~2023年度の実験の結果、低シュウ酸系統は、難溶性のリン酸カルシウムからリン酸を吸収する能力が低下していることが示された。このことは、土耕では水耕よりも低シュウ酸系統の生育が大きく抑制されることの理由のひとつと考えられた。このことから、低シュウ酸系統では、リン酸肥料を多く与えることにより生育改善を図ることができると考えられた。難溶性鉄の吸収に関しては、2023年度に再度検証した結果、野生型と低シュウ酸型との間にとくに差異は見出せなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

MutMap法により低シュウ酸原因遺伝子の探索を行った結果、変異を示す領域候補が見出されている。低シュウ酸系統は、難溶性のリン酸カルシウムからリン酸を吸収する能力が低下していることが示されている。

今後の研究の推進方策

MutMap法により低シュウ酸原因遺伝子の探索を行った結果、変異を示す領域候補が見出されたことから、今後、表現型との連関を調べ、さらなる絞り込みが可能か検討する。
低シュウ酸系統のリン酸吸収能力低下との関連から、生育初期からのリン酸施肥による生育促進効果について検討する。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 培養液組成が低シュウ酸型・野生型ホウレンソウの生育に与える影響2022

    • 著者名/発表者名
      鰐部京平・坂下裕真・柄田康裕・村上賢治
    • 学会等名
      日本生物環境工学会北信越支部・東海支部合同研究発表会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi