研究課題/領域番号 |
22K05679
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39050:昆虫科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
舘 卓司 九州大学, 比較社会文化研究院, 准教授 (20420599)
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研究分担者 |
中村 剛之 弘前大学, 農学生命科学部, 教授 (00526486)
藤田 龍介 九州大学, 農学研究院, 准教授 (70553775)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 衛生害虫 / クロバエ / ニクバエ / 鳥インフルエンザウイルス / ウイルス叢 / バーコーディング / 双翅目昆虫 / ウイルス |
研究開始時の研究の概要 |
現在,日本の衛生昆虫学をとりまく状況は悪化の一途をたどっている.大学の講座や国の研究機関等の多くは改組などによって吸収・縮小され,消滅したところも少なくない.当時,最前線で研究していた多くの分類学者もすでに退職されており,国内において分類や同定に関する問題に十分に対応できていない.この状況に対して,衛生害虫の日本産双翅類昆虫に関して遺伝子情報(ミトコンドリアCOI領域ほか)も併せた分類研究の基盤を再構築する.また,それらが保有・媒介するウイルス叢を明らかにする.
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研究実績の概要 |
現在,日本の衛生昆虫学をとりまく状況は悪化の一途をたどっている.大学の講座や国の研究機関等の多くは改組などによって吸収・縮小され,消滅したところも少なくない.当時,最前線で研究していた多くの分類学者もすでに退職されており,国内において分類や同定に関する問題に十分に対応できていない.この状況に対して,本研究では日本産双翅類の衛生害虫に関して,従来の専門家の詳細な形態学的な検討によってのみ行われていた同定システムに,遺伝情報(ミトコンドリアCOI領域_バーコーディング領域ほか)も併せた参照標本(レファレンスコレクション)を再構築することを目的とする.特に,当該年度ではニクバエ類の50種約130個体のバーコーディング配列情報を明らかにして,分子系統樹を作成した.その結果,ほとんどの種ではブーツストラップ値が高く,バーコーディングの有効性を示すことができた.加えて,雄の簡便な同定のために,深度合成した各種の交尾器の写真も作成した.その中には日本未記録種が2種含まれていた.一方,ニクバエ類のメスでは種間の形態差が乏しく同定には非常に困難を伴う.しかし,このDNAバーコーディングデータを利用することで,この問題は容易に解決できることが示されている.例えば,ニクバエ類には昆虫類の捕食寄生性が知られており,セミ類やガ類から脱出した♀個体をDNA解析することで正確に同定する可能となった.これらは日本からの寄主初記録である.ウイルスとハエ類との関係は引き続き鹿児島県出水市をはじめとして九州各地で調査しており,オオクロバエから感染性を有する高病原性鳥インフルエンザウイルスが分離された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
衛生害虫であるクロバエ科やニクバエ科に関するDNAバーコーディング情報の蓄積は,予定通り進んでいる.ハエ類とウイルスとの関係性も継続調査がおこなわれている.
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今後の研究の推進方策 |
継続して衛生害虫の遺伝情報の基盤整理に努める.特に,北海道や本州中部の調査をおこなうとともに,アブ類のバーコーディング情報の蓄積を進める.また,ハエ・アブ類とウイルスとの関連性およびウイルス叢に関する研究をおこなう.
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