研究課題/領域番号 |
22K05690
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39060:生物資源保全学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
斉藤 英俊 広島大学, 統合生命科学研究科(生), 准教授 (00294546)
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研究分担者 |
河合 幸一郎 広島大学, 統合生命科学研究科(生), 教授 (30195028)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 寄生種 / 外来種 / 釣り餌 / 琵琶湖 |
研究開始時の研究の概要 |
遊漁において、余った輸入釣り餌動物の遺棄が外来種の侵入経路となり、在来生態系に影響を及ぼすことが危惧されている。近年、主要な釣り餌であるスジエビの国内の一大産地である琵琶湖において、チュウゴクスジエビ等外国産スジエビ類が侵入し、国外外来種の分布拡大の起点となることが懸念されている。本研究では、外国産スジエビ類や随伴する寄生種の侵入状況、およびそれらが在来スジエビに及ぼす影響を明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究では、釣り餌として利用されるスジエビの国内の一大産地である琵琶湖周辺水域における外国産スジエビ類や随伴する寄生種の侵入状況、およびそれらが在来スジエビに及ぼす影響を明らかにすることを目的として、以下の項目について研究をおこなった。 調査・実験 1 )外国産スジエビ類の採集状況:外国産スジエビ類について、琵琶湖周辺の高島、大津、草津、近江八幡、東近江、彦根の各市の現存内湖23カ所で調査したところ、スジエビ、テナガエビ、カワリヌマエビ類が出現した。しかし、チュウゴクスジエビは確認されなかった。琵琶湖沿岸の各地で採集したスジエビ229個体の16S rDNAに基づく分子系統解析及び分子分散分析をおこなった。この結果、計7つのハプロタイプが確認され、このうち2つのハプロタイプは韓国由来の外来クレードであると推定され、確認された高島市および彦根市沿岸の2地点では既に定着化していることが推定された。調査・実験 2 )エビノコバンの採集状況:エビノコバンは高島、大津、近江八幡、彦根の各市の現存内湖9カ所で確認された。エビノコバンの宿主は高島市の内湖でカワリヌマエビ類の場合もあったが、その外の内湖ではすべてスジエビに寄生されていた。 3 )外国産スジエビ類および寄生種の流通状況:広島県の釣具店において、昨年同様に販売されているスジエビ類の中にチュウゴクスジエビが混入していることを確認した。ただし、広島県の釣り具店の場合、過去の報告事例から岡山県内で採集されたスジエビ類が供給されている可能性があり、琵琶湖産スジエビに混入する外国産スジエビ類およびエビノコバン類の流通状況については、さらなる調査が必要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
琵琶湖沿岸の各地で採集したスジエビの16S rDNAに基づく分子系統解析及び分子分散分析をおこない、計7つのハプロタイプが確認された。このうち2つのハプロタイプは韓国由来の外来クレードであることを確認できたため。
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今後の研究の推進方策 |
調査・実 験 1 )外国産スジエビ類の採集状況:外国産スジエビ類の採集については、内湖以外の生息域、とくに河川について調査範囲を拡げていく。調査・実験 2 )エビノコバンの採集状況:琵琶湖産スジエビに付随してエビノコバンが日本各地に分布を拡げて至ったのかどうかを検証するため、採集情報の少ない東北や九州地方でエビノコバンを採集して遺伝子解析をおこなう。また、エビノコバン類の寄生生態に関する室内実験について、宿主がエビノコバンを捕食する相対サイズを明らかにするために観察事例を増やしていく。 調査・実験 3 )外国産スジエビ類および寄生種の流通状況:琵琶湖産スジエビが販売されている西日本の釣り具店において、琵琶湖産スジエビに外国産スジエビ類およびエビノコバン類が混入しているかどうかを引き続き調査する。
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