研究課題
基盤研究(C)
モデル昆虫であるカイコの雌雄生殖巣や受精卵の保存法開発の科学的根拠となる,凍結時のカイコ細胞における水分の挙動とガラス化メカニズムを解明する。カイコの生殖質保全技術としては,凍結卵巣の移植,凍結精子と人工授精,受精卵凍結の試み(未確立)が報告されている。一方,精巣も,卵巣と同様の方法で保存・移植が可能であるが,成功率は極めて低い。本研究では,ガラス化法を用いてカイコの生殖巣を超低温保存し,保存処理過程の細胞や細胞内水分の挙動を電子顕微鏡および示差走査熱量測定装置を用いた解析を行い,細胞内の水分の挙動およびガラス化のメカニズムを明らかにする。