研究課題/領域番号 |
22K05703
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39060:生物資源保全学関連
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研究機関 | 滋賀県立琵琶湖博物館 |
研究代表者 |
桝永 一宏 滋賀県立琵琶湖博物館, 研究部, 総括学芸員 (50344346)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 塩性湿地 / 水生双翅目昆虫 / 種多様性 / 生態系保全 / 環境指標生物 / 環境指標種 |
研究開始時の研究の概要 |
日本の塩性湿地のうち環境省が選定した重要湿地において、湿地生態系の鍵となる分類群の一つである水生双翅目昆虫の種多様性を明らかにし、環境の指標生物として活用できるようにする。さらに、環境指標とした種についてDNAバーコーディングを行う。これにより同定が難しい種類や、体の一部でも同定が可能となる。昆虫を餌とする干潟の上位生物である鳥類やカニなどの甲殻類の胃内容物や糞などのDNAを解析することで、餌として利用されている昆虫の種類が特定できる。昆虫の専門家でなくても種類の同定ができるようになり、塩性湿地生態系の保全や生物多様性の解明に貢献する研究である。
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研究実績の概要 |
日本の干潟は開発などにより戦後40%以上が減少し、特にその後背湿地である塩性湿地の大部分は失われた。日本の塩性湿地のうち環境省が選定した重要湿地において、湿地生態系の鍵となる分類群の一つである水生双翅昆虫の種多様性を明らかにし、環境の指標生物として活用できるようにする。さらに、環境指標とした種についてDNAバーコーディングを行う。これにより同定が難しい種類や、体の一部でも同定が可能となる。昆虫を餌とする干潟の上位生物である鳥類やカニなどの甲殻類の胃内容物や糞などのDNAを解析することで、餌として利用されている昆虫の種類が特定できる。昆虫の専門家でなくても種類の同定ができるようになり、塩性湿地生態系の保全や生物多様性を解明することを目的とした研究である。令和5年度は、国内では長崎、福岡、佐賀、山口、広島、岡山、兵庫、香川、愛媛、徳島、京都、滋賀、和歌山、三重の塩性湿地において野外調査を行った。その結果、水生双翅目昆虫であるアシナガバエ科において未記載種のほか、日本初記録の属や種を多数採集することができた。さらに、国外では韓国とアメリカの塩性湿地でも調査を行い、日本産種と比較できる種を採集することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和5年度は、国内では長崎、福岡、佐賀、山口、広島、岡山、兵庫、香川、愛媛、徳島、京都、滋賀、和歌山、三重の塩性湿地において生息地調査と標本の収集を行うことができた。さらに、国外では韓国とアメリカの塩性湿地でも調査を行い、日本産種と比較できる種を採集することができた。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、令和5年度で調査した地点のうち。希少な種が採集された地での再調査を実施するとともに、併せて未調査の地において野外調査をおこなう。2024年8月に京都で開催される第27回国際昆虫学会議で本研究の成果を発表する予定である。
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