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里山指標生物と心理プロセスモデルを用いた生物多様性を育む「里山暮らし」の価値評価

研究課題

研究課題/領域番号 22K05720
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分39070:ランドスケープ科学関連
研究機関国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構

研究代表者

小林 慶子  国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 西日本農業研究センター, 主任研究員 (40787628)

研究分担者 今井 葉子  東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任研究員 (90414359)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2022年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワード里山 / 暮らし / 生物多様性保全効果 / 里山指標種 / 生物多様性ホットスポット / 景観構造 / 土地利用 / 意識調査 / 伝統知 / 生物学的価値 / 社会学的価値
研究開始時の研究の概要

「里山暮らし」の里山指標生物による生物多様性保全効果の特定と、心理プロセスモデルによる価値の認知過程の解明を、ひとつのスキームで行うことで「里山暮らし」の生物学的・社会学的価値を体系的に示すことを目指す。具体的には、里山指標植物を用いた生物多様性の評価と、住民への聞き取り調査で収集する活動との関係を整理して、生物多様性の維持に貢献する活動を特定する。また、地域内外の住民へのアンケート調査と心理プロセスモデルを用いて、特定した活動に対する価値の認知過程を把握する。生物多様性の維持に貢献する里山暮らし(活動)を特定し、その価値を普及すれば、里山暮らしを復権し里山生態系を継承させられる可能性がある。

研究実績の概要

本研究は、里山で営まれてきた活動「里山暮らし」の生物多様性保全効果(生物学的価値)と、地域内外の人々の「里山暮らし」に対する価値の認知機構(社会学的価値)を明らかにすることを目的としている。具体的には、1)生物多様性の維持に貢献する土地利用形態の抽出、2)生物多様性の維持に貢献する土地利用形態を生み出す活動の特定、3)生物多様性の維持に貢献する活動に対する価値の認知機構の解明の3つの課題を設定し、日本全国71セットの居住集落と無居住化集落の里山指標植物の分布データ(既収集)と、土地利用調査や聞き取り調査によって収集する「里山暮らし」の内容および認識との対応関係を解析する。初年度は、1)全国71セットの居住集落と無居住集落の里山指標種の分布データと空中写真判読で得た土地被覆図との関係を解析し、日本には3地域の里山生物多様性ホットスポットがあり、そのうち2地域は無居住化により失われつつあるが1地域は維持される傾向にあること、里山指標種の出現種数の増減には天然林の面積や景観のモザイク性などの景観構造が関連することを示した。そこで、里山生物多様性ホットスポットとして特定した3地域に各3セットの居住集落と無居住化集落の調査対象集落を設け、2)景観構造の差を生み出す活動を特定するための土地利用の現況調査と住民への聞き取り調査への協力依頼、3)里山での活動や享受する恵みに対する住民の意識調査を開始した。その結果、9つの無居住化集落における土地利用の現況データを収集し、8集落12人の住民(60-90歳代;男性9名;女性3名)に対し予備調査を実施することができた。これにより、対象となる集落の現状把握と関連する要素の抽出を行い、集落住民に対する里山利用の聞き取り調査の主要な項目を設計した。次年度は、本年度設計した調査項目を用いて住民に対する聞き取り調査を実施し、詳細なデータを収集する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウィルス感染症の影響が続いていたため、3)で予定していた地域住民に対する対面での詳細な聞き取り調査の実施を見送り、次年度以降の調査協力依頼と短時間の聞き取り調査にとどめた。当該データは新型コロナウィルス感染症の5類感染症移行後の次年度に収集し、仮説モデルやアンケートの設計およびアンケート調査を進めたい。

今後の研究の推進方策

新型コロナウィルス感染症の影響を受けて、対面での聞き取り調査等に若干の遅れが生じているものの、今後の研究の推進方策に大きな変更はない。
次年度は、2)で収集した土地利用の現況調査データから無居住化集落において実施されていることが想定される活動内容をリストアップした上で、住民への聞き取り調査を行うことで具体的な活動の内容を特定し、3)本年度調査協力を依頼した住民に対して、里山での活動に対する意識に関する詳細な意識調査を実施した上で、仮説モデルとアンケートを設計し、アンケート調査を開始する。

報告書

(1件)
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Mapping and evaluation of changes in plant species composition and biodiversity in abandoned settlements2022

    • 著者名/発表者名
      Yoshiko Kobayashi, Keita Fukasawa, Akio Asahara, Akio Takenaka
    • 学会等名
      13th International Congress of Ecology, Geneva, Switzerland
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2023-12-25  

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