研究課題/領域番号 |
22K05725
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40010:森林科学関連
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
岩岡 正博 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (40213269)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 測距センサ / 測定限界角度 / センサ取付位置 / フォワーダ / 作業路 / 安全走行 / 小型車両 / 模型実験 / 現地試験 / 超音波距離計 |
研究開始時の研究の概要 |
日本のような急傾斜地では作業道上で作業するフォワーダを自律走行させるために、作業道の切取りのり面を目印として使い、そこからの距離を保つことで、あたかも伝い歩きするかのように作業道からはみ出さないように制御するシステムを構築する。この研究の目的は、1. 一般的なのり面傾斜の範囲を想定し、それに対して機体が路肩を踏み越えたりのり面に乗り上げたりしない制御目標値を設定すること、2. それに基いて測距センサを選定し、測距対象物が測距センサと正対していない場合や移動しながらの測距精度の確認など、センサの適用可能性を明らかにすること、3. 選定したセンサを用いて適切な制御システムを構築すること、である。
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研究実績の概要 |
本研究では、作業路の切取りのり面に沿って走行することによって、フォワーダを作業路上から逸脱することなく自律走行させることを提案している。この用途に使用する測距センサを選択するために、まず使用する測距センサに求められる条件を明らかにした。この条件に基いて測距センサを比較した結果、耐候性の高い超音波測距センサを採用した。測距センサは、測距対象と正対している時に精度が保証されるが、今回の用途に用いる場合、センサ数を増やさないためには1つのセンサで測距可能な範囲を明確にする必要がある。このために、切取りのり面と正対していない場合の測距特性を明らかにすることを目的として実験を行った。すなわち、傾けた対象物までの測距試験を行い,測定対象面の法線とセンサからの入射波とがなす角について,測定精度を確保可能な限界を求めた。この結果、測距限界は測距対象物とセンサとの距離との1次式として表された。ここから、測定精度を確保できる角度は音の強さではなく音圧との関係が強いことが示唆された。次に、フォワーダに実際に搭載するにあたって、センサの適切な取付け高と取付け俯角を、想定する作業路とフォワーダの諸元を考慮して算出した。その結果、それぞれ90 cm程度以下、20~30°程度が得られた。これらの値は、フォワーダに取付ける際に無理の無いものと考えられた。また、この位置に取り付けた場合を想定して、センサの特性を考慮すると、フォワーダが作業路から逸脱しない条件を確保可能であることがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度に、コロナ禍などによって遅れが生じた。2023年度にはその遅れを取り戻すべく努力したが、まだ予定していた状況にまで辿り着けていない。今年度は、現地試験を早急に行い、当初の目的を達成できるよう努力する。
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今後の研究の推進方策 |
本研究では、現地において、実際の法面に対して、移動体から測距を行ったときに十分な精度を確保することが重要である。このため、現地試験を行って、精度を明確にするとともに、精度を確保するために必要な条件を明らかにする。 さらに、上記の条件等を小型車両の制御システムにフィードバックし、走行制御システムを構築する。
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