研究課題/領域番号 |
22K05756
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40010:森林科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国際農林水産業研究センター |
研究代表者 |
小林 正樹 国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 林業領域, 主任研究員 (50768067)
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研究分担者 |
宮崎 祐子 岡山大学, 環境生命科学学域, 准教授 (20443583)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | コナラ / 展葉 / 開芽 / 休眠 / ゲノム / 集団遺伝 / 網羅的遺伝子発現解析 / 温度依存的成長 / コナラ属 / 成長制御 / 温暖化 |
研究開始時の研究の概要 |
樹木の開芽・展葉時期は、個体の生存と成長、種の分布、気候変動などとの関連から、重要な研究対象となっている。近年モデル樹木のポプラを中心に温帯樹木の春の開芽・展葉を制御する遺伝基盤の理解に大きな進展があった一方で、温帯樹木の夏以降の開芽・展葉や、熱帯樹木の開芽・展葉については、不明な点が多い。本研究では、これらの異なる開芽・展葉に関する共通点と相違点を、分布域が広範なコナラ属を材料に用い、温度操作実験や遺伝子発現解析を組み合わせることで、遺伝子レベルで明らかにする。これらの研究成果は、気候変動による樹木の開芽・展葉時期の変化や分布域の変化などを正確に予測するための基礎となると期待される。
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研究実績の概要 |
樹木の開芽・展葉時期は、個体の生存と成長、種の分布、気候変動などとの関連から、重要な研究対象である。近年モデル樹木のポプラを中心に、春の開芽・展葉を制御する遺伝基盤の理解に大きな進展があった。一方で、樹木の中には春の展葉後に芽を形成し、夏に再び開芽・展葉(二次展葉)を行う種が多く存在するが、そのような二次展葉がどのようにして起こるのかについては不明な点が多い。そこで本研究では、春や夏といった季節の違いによらず休眠した芽が展葉する際に共通して働く制御機構が存在するのか、もしも存在するのであればどのような遺伝子がその制御に関与しているのかとの問いを立て、二次展葉を示すコナラを材料として研究に着手した。 申請者らは、全国(北海道、岩手、岡山、蒜山、福岡)から集めたコナラの種子を岡山大学圃場で栽培し、コナラの各集団ごとに展葉時期や展葉回数に違いが存在するかを観察により確認した。その結果、集団により展葉時期および展葉回数が異なることが明らかになった。これらの観察に用いたコナラ実生は、全て同一条件下で栽培されたものであることから、生じた観察された展葉時期や展葉回数の違いは、遺伝的な違いにより生じている可能性が考えられた。そこで、コナラ実生の展葉時期や展葉回数を制御する遺伝変異を明らかにするために、Pool-seq法により集団ごとのゲノム配列を取得し、集団間で大きく異なるゲノム領域の推定する解析を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定していた、コナラ実生の展葉時期や展葉回数を制御するゲノム領域を特定する解析を開始することができており、概ね順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
今年度に開始したコナラ実生の展葉時期や展葉回数を制御するゲノム領域を特定する解析について、詳細な解析を行うとともに、より多くの集団について解析を行うことで信頼度の高いデータを取得する。
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