研究課題/領域番号 |
22K05785
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40030:水圏生産科学関連
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研究機関 | 宮城大学 |
研究代表者 |
片山 亜優 宮城大学, 食産業学群, 准教授 (00740218)
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研究分担者 |
奥村 裕 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産資源研究所(塩釜), 主任研究員 (80371805)
藤井 豊展 東北大学, 農学研究科, 准教授 (40897485)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ホタテガイ / 餌料環境 / 微細藻類 / 濾過食性二枚貝 / 餌料 / 炭素・窒素安定同位体比 / 遺伝子解析 |
研究開始時の研究の概要 |
地球温暖化などの環境変化により餌料となる微細藻も影響を受けることが報告されており、群集構造が変化することで将来的に貝類養殖が難しくなる可能性がある。そこで、本研究では、濾過食性二枚貝(ホタテガイ、マガキ)の餌料解明および餌料供給機構を明らかにし、濾過食性二枚貝のそれぞれに適したより正確な餌料環境評価手法を確立し、持続的な漁業生産に繋げることを目的とする。無給餌養殖が盛んな宮城県女川湾を調査地とし、4種の食性解析手法(炭素・窒素安定同位体分析、遺伝子解析、色素分析、脂肪酸分析)を用いることで、濾過食性二枚貝の餌料および餌料供給機構の解明を目指す。
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研究実績の概要 |
宮城県五部浦湾に位置する飯子浜養殖場の環境が異なることが予想される4か所に観測点(St.2、3、4、10)を設定した。各地点にホタテガイを耳吊り法により垂下し、2022年4月から2023年2月に調査した。水深を上層(5m)・中層(10m)・下層(15m)の3層に分けた。毎月の調査時に、個体識別した各水深10個体のホタテガイの殻高と死亡個体数を測定、海洋物理環境の鉛直観測(水温・塩分・溶存酸素・濁度・クロロフィルa等)および上層・下層に流向流速計を設置し連続観測することで、流況観測を行った。ホタテガイの生産性は、各定点で異なっており、湾口近くに位置するSt.2で8月から3月に死亡率が高く、殻の成長も他地点より有意に低く推移した。成長の停滞や死亡率増加の要因となり得る水温、クロロフィル a濃度と生産性との関係はみられなかった。 ホタテガイの餌料環境を把握する目的で、2022年4月から2023年2月に同地点で月に1度、採水し、植物色素分析に供した。また2022年6月、9月には次世代シーケンサーにより出現種を同定した。海水中の微細藻類の出現種は各地点で同様であった。観測期間中、珪藻が常に優占しており、全体の6割強を常に占めていた。特に春季ブルームの3月から4月は8割以上となっていた。また、6月に採取したセジメント・トラップと、付着珪藻についても同様の解析を行い、種レベルまで同定した。 餌となる微細藻類の季節的な出現量・種組成の変化は認められたが、観測地点間では餌料環境に差は現時点では認められなかった。観測地点の位置や流向流速などの物理条件等にもホタテガイの生産性は影響されることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
濾過食性二枚貝としてホタテガイおよびマガキを対象とする予定である。2022年はホタテガイを中心として季節変化を捉えるため、毎月の調査を実施し、予定通りのサンプルを得ることが出来た。本課題では4つの分析手法を用いて解析を行うが、今年度得たサンプルに関しては2022年に採取したサンプルは分析が終了している。2022 年度にはこれらの研究の進展がみられ、次年度につなぐ準備も進行中であるため、研究の進捗は、概ね順調であると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画通りに調査、サンプリングを実施出来ている。引き続き、調査を行っていく。分析の進捗状況も順調に進展している。そのため、今後は宮城県女川湾だけでなく、ホタテガイの生産が盛んな青森県陸奥湾へも調査範囲を広げていく。2022年度に得られた結果を基に、今後はホタテガイ養殖に適した餌料環境、その餌料環境をもたらす物理条件の同定に取り組んで行く。
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