研究課題/領域番号 |
22K05805
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40030:水圏生産科学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
寺田 竜太 鹿児島大学, 農水産獣医学域水産学系, 教授 (70336329)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 海藻 / 生理生態 / 光合成 / クロロフィル蛍光 / 遅延蛍光 / 生長率 / 藻類 / ストレス応答 / 環境応答 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,植物が光合成する際に発生するクロロフィル遅延蛍光の測定技術を海藻類に初めて用い,温度や光,貧栄養などの環境勾配下での遅延蛍光のストレス応答推定システムを構築すると共に,蛍光に基づいて生長率を推定する新技術を確立する。本研究を通して生長不良や疾病等が「顕在化した」状態に至る前の「見えない」ストレス状態を可視化して迅速に検出する新技術を確立し,採苗や育苗の養殖工程における生育不良や芽落ち,疾病などを回避や予防する「養殖技術の高度化」を目指す。本研究は,遅延蛍光による光合成の応答を海藻類のストレス応答評価と生長率推定法を確立する世界初の研究である。
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研究実績の概要 |
本研究では,植物が光合成する際に発生するクロロフィル遅延蛍光(Delayed Fluorescence, DF)の測定技術を海藻類に初めて用い,温度や光などの環境勾配下での遅延蛍光のストレス応答推定システムを構築すると共に,蛍光に基づいて生長率を推定する新技術を確立することを目的とする。藻類の遅延蛍光(DF)が測定できる浜松ホトニクス製の機器を特注し,海藻類を中心とした藻類の至適条件やストレス条件下での遅延蛍光を測定する。温度や光等,同じ条件下 において,知見の集積しているパルス変調クロロフィル蛍光(PAM)でも測定を行い,値の変化について評価を行う。遅延蛍光の発光総量は試料の生物量(葉緑体量)と相関するため,細胞数や重量による生長率と同様にバイオアッセイにおける生物量の代理値として利用可能であるとされている。サンプルを培養する過程においても遅延蛍光を測定し,値の変化から生長率を推定する方法を確立する。 2023年度は,緑藻アオサ属およびヤブレグサ属藻類(アオサ目)を用い,温度や光,環境ストレスの応答を既存のPAMと比較する形で研究を行った。その結果,いずれの種においても,温度や光の応答において,遅延蛍光はPAMクロロフィル蛍光と同じような応答を示し,ストレス応答の指標として有効であることが示唆された。特に,アオサ属やヤブレグサ属藻類では組織全体の細胞が分裂することから,生長にともなう過程で遅延蛍光値が増加し,相対生長率を算出することに成功した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度夏に発注(特注品)した機器が半導体部品の世界的な不足の影響で年度内に完成しなかったが,2023年度はじめに納品されたことから,予定していた実験を実施することができた。
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今後の研究の推進方策 |
研究成果を随時論文として刊行する。
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