研究課題/領域番号 |
22K05808
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40030:水圏生産科学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
林崎 健一 北里大学, 海洋生命科学部, 准教授 (80208636)
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研究分担者 |
鈴木 崇史 鹿児島大学, 農水産獣医学域水産学系, 助教 (40897667)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | リモートセンシング / サイドスキャンソナー / 海草 / 養殖 / 気候変動 / 現存量 / アップリフト・カメラ / ソナー |
研究開始時の研究の概要 |
我が国でも立ち上がりつつあるブルーカーボン・オフセット制度を利用して漁業振興に資するために、養殖海藻、天然藻場を対象として各種のリモートセンシング技術を用いて現存量の推定手法を開発すると共に、社会調査の手法を用いて養殖海藻、天然藻場のブルーカーボンオフセットとしての“価値“を評価する。
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研究実績の概要 |
ブルーカーボン量の推定のためには、天然藻場や養殖場の海藻現存量を知る必要がある。本研究では、衛星画像解析、および、マルチスペクトルドローンや水中カメラを用いた光学的手法と、シングルビームソナー、マルチビームソナー、サイドスキャンソナーなどの音響手法を用いて現場調査を行い、階層的な現存量解析手法を確立することを目的としている。 本年度、国東半島、大槌湾での海藻調査事例を予備的に解析したところ、調査船が入ることが困難な浅場に大型海藻が生えていることが多かった。このような海域では藻場の上を通らなければならないマルチビームソナーやシングルビームソナーでは効率的な観測ができない。そこで、天然海藻藻場のカーボン量推定法として、スワス幅が広いサイドスキャンソナーを用い、沖方に少し離れたところから岸近くを音響手法で計測することを検討した。また、浅海藻場ではドローンを用いた光学画像解析が用いられることが多いが、海藻が生える岩礁域後背の陸域はアクセスが悪く、岸からドローンを飛ばすことが困難であることが多い。本研究では、船にポールを立て船上高所から連続写真撮影により岸近くの藻場画像を得る手法、アップリフト・カメラ法を開発した。これらの音響、光学手法を組み合わせて、岸近くの海藻藻場の分布と現存量の推定を行うことが可能となった。 海草藻場も重要なブルーカーボン生態系である。今年度は、大槌湾において海草藻場を対象として3種のソナー、マルチビームソナー、シングルビームソナー、サイドスキャンソナーによる計測を行った。本観測で得られたデータは現在解析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、当初予定していた野外調査のうち1回分の実施が年度末にずれ込み、この部分の解析を年度内に終えることができなかった。また、インタビュー等の社会調査も行うことができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
今年度開発した手法を用いて天然海藻藻場の調査を行いその有効性を検証する。得られた海藻分布をトゥルース・データとして、衛星画像分析を行い養殖藻場の広域分布を求めるとともに、その海藻現存量の推定を行う。海草藻場に関しても、ソナー等の音響手法と衛星画像やドローン画像等の光学手法を組み合わせて現存量推定を行う。さらに、養殖海藻の現存量推定に着手する。漁業者をはじめとする各ステークホルダーへのインタビューを行うとともに、WEBアンケートにより市民の意識調査を行う。
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