研究課題/領域番号 |
22K05811
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40030:水圏生産科学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
亀甲 武志 近畿大学, 農学部, 准教授 (40565537)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ホンモロコ / 産卵場所 / 選択性 / 水位低下 / 産卵時期 / 水位操作 / 初期生活史 / 産卵生態 / 耳石 / ふか日組成 / 資源変動 / 産卵 / 資源 |
研究開始時の研究の概要 |
ホンモロコを対象として①沿岸域で漁獲された稚魚のふ化日推定により,資源加入に重要な産卵時期と場所を把握,②沿岸域の産卵場所内での微細な物理環境を特定することを目指す。これによりホンモロコの沿岸域での資源加入のメカニズムが解明でき,ホンモロコの産卵に配慮した琵琶湖の水位調整方法の確立をめざす。
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研究実績の概要 |
ホンモロコが琵琶湖沿岸でどのような場所を選択して、産卵しているかを解明するために、 琵琶湖沿岸の2カ所で詳しいホンモロコの産着卵の有無と物理環境を調査した。その結果、ホンモロコは水深が浅い波打ち際に繁茂するヤナギの根などを選択して産卵することが確認できた。ホンモロコの卵は粘性の沈着卵であることから、多くの卵を付着させることができるヤナギの根を産卵基質として選択すると考えられた。また水深が浅い水際部は波が常に当たり酸素が豊富に供給されるため、ホンモロコの卵の孵化率が高いと考えられた。これらの研究成果は日本魚類学会や日本水産学会において学会発表を行った。 4月から6月と長期間にわたるホンモロコの産卵時期のうちどの時期が資源加入に重要なのかを解明するために、ホンモロコの産卵場所である内湖で採捕された稚魚の耳石からふ化日を推定した。また内湖の産卵場所であるヨシ帯と河川での産卵数も併せて調査した。その結果、産卵数は5月中旬から6月に多かったが、ふ化日の組成は4月に盛期が確認された。産卵の後期である5月中旬以降は琵琶湖の水位低下に伴い、ホンモロコの産着卵が干出して死亡することが関係すると考えられた。これらの研究成果は日本水産学会において学会発表を行った。 さらにホンモロコの産卵に関する知見としてCanadian Journal of Fisheries and Aquatic Sciencesと日本水産学会誌にそれぞれ論文が受理、掲載された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ホンモロコの資源加入に重要な産卵場所については、調査は実施済であり解析も終了した。得られた結果について学会発表も行い、現在論文を執筆している段階である。 ホンモロコの資源加入に重要な産卵時期については、2022年の調査は実施済であり解析も終了した。現在2023年の調査結果を解析中である。最終年の2024年にはこれまでの結果をとりまとめ学会発表を行い、論文として発表予定である。
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今後の研究の推進方策 |
ホンモロコの資源加入に重要な産卵場所については、最終年度の2024年度に論文としてとりまとめ投稿予定である。 ホンモロコの資源加入に重要な産卵時期については、2023年の調査結果を解析を行い、最終年の2024年には学会発表を行い、論文としてとりまとめ投稿予定である。
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