研究課題/領域番号 |
22K05839
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40040:水圏生命科学関連
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研究機関 | 都城工業高等専門学校 |
研究代表者 |
高橋 利幸 都城工業高等専門学校, 物質工学科, 准教授 (50453535)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 水圏バイオマス利用 / 微生物機能 / 植物ホルモン / 植物分子機能 |
研究開始時の研究の概要 |
微細藻類は、化学製品、食品など広い分野で期待される次世代バイオマスとして注目が高いが、その「量の確保」が恒常的な課題となっている。微細藻類の培養・回収技術における技術上のボトルネックは、最終製品の高コスト化につながっている。 今回、天然有機物から微細藻類の増殖刺激因子をスクリーニングし、培養に併用可能な、新規の微細藻類培養・回収技術を開発する。特に、微細藻類に対して増殖促進と凝集誘導効果を発現する物質により、微細藻類の量の確保と回収効率化を実現し、藻類由来の最終製品の量産化とコストダウンに貢献する技術の開発を目指す。
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研究実績の概要 |
微細藻類は、化学製品、食品、バイオ燃料など広い分野で期待される次世代バイオマスとして注目が高い。一方、発酵微生物などと比べ、微細藻類の増殖は遅く、「量の確保」が恒常的な課題となっている。微細藻類の培養・回収技術における技術上のボトルネックは、そのまま最終製品の高コスト化につながるため、この観点における技術革新は重要である。 本研究では、これらの微細藻類利用における課題を解決する一環として、天然有機物から微細藻類の増殖刺激因子をスクリーニングし、微細藻類の培養に併用可能な、新規の微細藻類培養・回収技術を開発することを目的とした。特に、微細藻類の培養・回収技術における技術上のボトルネックを改善するため、微細藻類に対して増殖促進と凝集誘導効果を発現する物質により、微細藻類の量の確保と回収効率化を実現し、藻類由来の最終製品の量産化とコストダウンに貢献する技術の開発を目指す。 当該研究に係る1年目は、天然有機物として植物ホルモンの微細藻類への影響を個体数増殖や凝集性などの観点から分析した。この際、個体数増殖は蛍光評価可能なセルカウンターを用いて、凝集性は顕微鏡による外観観察により行った。その結果、一部の植物ホルモンに対して、微細藻類の植物ホルモン処理後、微細藻類の細胞増殖挙動や培養液溶媒への分散性が変化することが分かった。これらの効果は、処理した植物ホルモンの濃度や処理日数によっても効果に差があった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当該研究に係る実験等の一部は、卒業研究として研究室に所属の学生も関わるが、新型コロナウイルス感染症関連として、実験途中で学生の研究参加が規制される状況(学級閉鎖、濃厚接触者に該当など)が頻発した。その結果、予定通りの研究の進行が困難であった。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの研究を通して、高等植物で機能している植物ホルモンの作用により、微細藻類の増殖や分散性(凝集特性)が変化することが分かった。今後は、外観的に測定可能な微細藻類個体数や凝集特性に加え、これらの現象を誘発した原因を追究する。また、これらの原因を追究するにあたり、これらの現象に関わっていると考えられる分子を解析する方法を確立する。
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