研究課題/領域番号 |
22K05861
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41010:食料農業経済関連
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研究機関 | 農林水産省農林水産政策研究所 |
研究代表者 |
須田 文明 農林水産省農林水産政策研究所, その他部局等, 研究員 (70356327)
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研究分担者 |
木村 純子 法政大学, 経営学部, 教授 (00342204)
陣内 秀信 法政大学, 江戸東京研究センター, 特任教授 (40134481)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | テロワール / キロメートル・ゼロ / フランス / イタリア / 地理的表示 / ツーリズム / アマルフィ / 食農コモン(ズ) / 都市農村交流 / 地域 |
研究開始時の研究の概要 |
フランスでは学校給食への地場産品、有機農産物の調達などを中心に、地産地消的施策の積極的支援がなされ、「地域食料プロジェクトPAT」(2014)の制定など、農業や食料、健康格差是正、環境保全、食文化の高付加価値化などにかかる横断的施策を地域レベルで展開する仕組みが確立しつつある。公共政策からの国家の撤退が進む中、地域的な中間集団の役割が、農業・食料・健康・環境・食文化といった公共領域のガバナンスにおいて重要性を増している。こうした公共領域にかかる地域資源を食農コモン(ズ)とし、多様な主体による地域レベルでのアントレプレナーシップについて、フランスとイタリアを事例に比較研究する。
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研究実績の概要 |
研究代表者は文献調査によりフランスのテロワールチーズについて取りまとめ、書籍として刊行した。フランスのサヴォワ地方を事例に、1960年代からの農業近代化と並行して、近代化に適さない山岳地帯では農業普及員らの努力により、当時、進みつつあったスキーリゾート開発と連携しつつ、テロワールチーズ(ボーフォール、アボンダンスなど)の振興がなされた。酪農家は冬季でのスキー場での勤務などとの兼業により酪農経営を展開することができた。また夏にはスキー場は放牧地帯となる。夏と冬のバカンス期間で、これらのテロワールチーズが高価で販売されている実態を、文献研究から明らかにした。 研究分担者(木村、陣内)はイタリアのアマルフィ海岸で現地調査を行い、地理的表示産品について、また地産地消的活動(キロメートル・ゼロ)について、それぞれ実態調査を行なった。アマルフィではテリトーリオ(地域)のアイデンティティが近代化により衰退していたが、ワインツーリズム(エノガストロノミア)を中心に食を通じた都市と周辺の農村との関係の復活により、地域振興がなされてきた。この地域では世界遺産であるアマルフィ海岸の海岸沿いに観光開発がなされてきたが、内陸部が取り残されていた。こうした背景において、都市と農村の関係性が新しい観光資源として高付加価値化され、小規模な家族農業が維持されている。アマルフィ海岸の各所にスローフード・マーケットの展開が見られるのである。さらにこの海岸のレストランでも「キャンティやバローロなどの有名銘柄のワイン」を求めていた観光客も、今では地元のワインや食事を楽しむようになっている(陣内, 2023)。 これらの調査結果は、「イタリアのテリトーリオ戦略」(木村、陣内編著、白桃書房)の第二弾として書籍として刊行される予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍での渡航規制が緩和されつつあったが、ウクライナ戦争の勃発により、海外渡航費用が高騰し、研究代表者の海外渡航の費用の目処が立たなかった。
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今後の研究の推進方策 |
海外渡航費の高騰という事態に直面して、文献研究を中心に調査を進める予定である。
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