研究課題/領域番号 |
22K05882
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41030:地域環境工学および農村計画学関連
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
守山 拓弥 宇都宮大学, 農学部, 准教授 (70640126)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | キタノアカヒレタビラ / SNPs / 集団構造解析 / 予防的保全 / ため池特措法 / 絶滅危惧種 / ため池 / SNPs / 移殖 / 個体群 |
研究開始時の研究の概要 |
ため池は,二次的自然に生息する淡水魚の貴重な生息場である.しかし,防災上の必要性から「ため池特措法」が成立し,絶滅危惧種の生息するため池が防災工事により廃止される懸念が生じている.廃止ため池に絶滅危惧種が生息する場合,別の池への移殖が必要となるが,その手法は確立されていない.そこで本研究はタナゴ類を対象に移殖方法を検討する.また,防災工事以前に地域に生息する絶滅危惧種を把握し,計画的な移殖で対象魚の生息池を増やす「予防的保全」の手法を検討し,防災と保全の両立を図る.本研究では,主にSNPs解析により明らかにする遺伝的な集団構造解析に基づく移殖法を検討し,予防的保全計画を策定することを目指す.
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研究実績の概要 |
ため池は,二次的自然に生息する淡水魚の貴重な生息場である.しかし,防災上の必要性から「ため池特措法」が成立し,絶滅危惧種の生息するため池が防災工事により廃止される懸念が生じている.廃止ため池に絶滅危惧種が生息する場合,別の池への移殖が必要となるが,その手法は確立されていない.そこで本研究は長野県のため池群において,申請者らが同県で分布を初確認した絶滅危惧種のタナゴ類であるキタノアカヒレタビラを対象に移殖方法を検討する.また,防災工事以前に地域に生息する絶滅危惧種を把握し,計画的な移殖で対象魚の生息池を増やす「予防的保全」の手法を検討し,防災と保全の両立を図る.本研究では,申請者が考案した環境DNA分析(プーリング採水法)により絶滅危惧魚種を効率的に探査する手法と,SNPs解析により明らかにする遺伝的な集団構造解析に基づく移殖法をそれぞれ検討し,予防的保全計画を策定することを目指す.2022年度は、対象となるため池群(19箇所)のうち、9カ所においてキタノアカヒレタビラおよびイシガイ類のサンプリングを終えた。さらに、対象となるため池群における過去のキタノアカヒレタビラの生息状況のヒアリングを実施し、1940年代に生息していたという貴重な情報を得ることができた。2023年度は、残り10箇所のサンプリングおよび遺伝解析を実施予定である。また、地域住民および行政(長野県、東御市、佐久市等)の担当者を交え、保全計画の策定に向けた協議を開始することを検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度は、対象となるため池群(19箇所)のうち、9カ所においてキタノアカヒレタビラおよびイシガイ類のサンプリングを終えた。さらに、対象となるため池群における過去のキタノアカヒレタビラの生息状況のヒアリングを実施し、1940年代に生息していたという貴重な情報を得ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、残り10箇所のサンプリングおよび遺伝解析を実施予定である。また、地域住民および行政(長野県、東御市、佐久市等)の担当者を交え、保全計画の策定に向けた協議を開始することを検討している。
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