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ウシ疾病予防のための薄型光MEMSセンサとメカを一体化した尾根部装着型センサ端末

研究課題

研究課題/領域番号 22K05911
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分41040:農業環境工学および農業情報工学関連
研究機関崇城大学 (2023)
九州大学 (2022)

研究代表者

野上 大史  崇城大学, 工学部, 准教授 (50736147)

研究分担者 矢用 健一  国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 畜産研究部門, 研究領域長補佐 (40343967)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワードウシウエアラブルストレスセンサ / 圧力付与機構一体型 / 体動ノイズ / ウシ疾病予防 / 健康飼育 / リモートセンシング / コンピュータネットワーク・ICT / 精密畜産 / 光MEMSセンサ / ウエアラブル機構
研究開始時の研究の概要

畜産において疾病を予防するためストレスをかけない飼養管理は重要である。疾病を予防するには個体ごとにストレスを軽減・緩和させる必要があり、個体ごとのストレスの見える化が必要である。ストレス反応を測定するため、ヒト用の光電式脈波センサをウシに使用するとSN比(取得したい信号に対するノイズとの比)が低い。ウシ用に波長および光源を最適化し微細加工技術(MEMS技術)を活用することで、高感度で薄型(1mm以下)の脈波センサ光学部を開発する。装着試験では、試作センサによる脈拍間隔変動値(PRI)によるストレス評価方法と、心電計で測定される心拍間隔変動値(RRI)によるストレス評価方法との比較試験を行う。

研究実績の概要

脈波信号と体動ノイズとの関係性の追究、脈波信号から体動ノイズを除去する方法を調査するため、実験環境の構築に取り組んだ。脈波信号を有線接続にて1000Hzで保存するため、ウシが体位を変えた場合でも断線することがないように、伸張性を担保した計測方法を実現した。体動との比較方法として、無線式加速度センサを利用、尾根部と胸部に取り付けることのできる治具を試作、計測を可能とした。またビデオカメラによる体動計測も行った。実験の結果、最も安定した区間において、PRI(脈拍間隔変動値)とRRI(心拍間隔変動値)との差が20msec程度となる良好な結果を得ることができた。数時間程度であればどのウシでも計測可能であったが、一方で、実験中の断線により一夜間測定できない場合が多く発生した。現在のところ、夜間において比較するデータが不足している状況である。
実績として、圧力付与機構一体型脈波センサ部において明瞭な脈波信号を検出できるようになったため、PRI検出アルゴリズムの改良も必要となることが分かったことである。新たなPRI検出アルゴリズムを脈波信号に適用した結果、一定区間においてRRIとの差が20msec程度となった。計測時間を増やすことにより、脈波センサでもストレス反応計測が十分可能であることが示唆されている。一方で、これにより本研究より前に試作した本体部(信号処理回路、演算機能、無線送信機能)が使用できなくなり、有線接続による信号取得に変更した。それに伴い、仔牛からから成牛へと変更している。心電計との比較および体動との関係性追究が重要な点であるため、問題はないと考えている。心電計の代替手段として、ウシストレス反応計測システムの実現に向けて、引き続き実験の行いやすい方法を選択する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

申請時の予定では、23年度において、体動ノイズに強いストレス反応計測システムを構築することであった。明瞭な脈波信号が得られたことからPRI検出アルゴリズムの改良を実施し、良好な結果を得ることができている。またその結果、本研究より前に試作した本体部(信号処理回路、演算機能、無線送信機能)の課題も判明した。新規に本体部を試作することも必要となったため、「(1)当初の計画以上に進展している」とする。

今後の研究の推進方策

当初の予定と変更すること、および更に計画を前倒しにすることを検討し、以下を行う予定である。
・夜間の有効なデータ取得のための、乳牛における無線式脈波信号実験系の構築
・乳牛における一夜間での心電計との比較試験
・農場での課題調査のための圧力付与機構一体型尾根ウエアラブルセンサ端末の試作およびウシでの長期試験

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 3件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Non-wearable pulse rate measurement system using laser Doppler flowmetry with algorithm to eliminate body motion artifacts for masked palm civet (Parguma larvata) during husbandry training2023

    • 著者名/発表者名
      Hiejima Takumi、Nogami Hirofumi、Saito Aya、Ban Kazuyuki、Bandara D.S.V.、TAKIGAWA Ryo、Arata Jumpei
    • 雑誌名

      Japanese Journal of Applied Physics

      巻: - 号: SG ページ: SG1047-SG1047

    • DOI

      10.35848/1347-4065/acc8df

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 生体情報の取得を目的とした光MEMSセンサ の構造検討2024

    • 著者名/発表者名
      藤本貴久、比江島拓己、荒田純平、D.S.V.Bandara、野上大史
    • 学会等名
      第38回エレクトロニクス実装学会春季講演大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] THIN LASER DOPPLER FLOWMETRY WITH A CONTACT FORCE SENSOR FOR MASKED PALM CIVET (PARGUMA LARVATA) DURING HUSBANDRY TRAINING2023

    • 著者名/発表者名
      Hirofumi Nogami, Takahisa Fujimoto, Takumi Hiejima, Aya Ono, Kazuyuki Ban, Danwatta Sanjaya Vipula Bandara and Jumpei Arata
    • 学会等名
      BIO4APPS 2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] CATTLE R-R INTERVAL AND PULSE RATE INTERVAL2023

    • 著者名/発表者名
      Mikihisa Ogata, Chen-Yu Huang, Tomoki Kojima, Hiroshi Ishizaki, Satoshi Haga, Takahiro Aoki, D.S.V. Bandara, Jumpei Arata, Ken-ichi Yayou, Masayoshi Kuwahara, Hirofumi Nogami
    • 学会等名
      BIO4APPS 2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] ウシのストレスモニタリングを目的とした脈波測定方法の確立2023

    • 著者名/発表者名
      緒方 幹久, 野上 大史, 黄 宸佑, 兒島 朋貴, 石崎 宏, 芳賀 聡, 滄木 孝弘, D.S.V. バンダラ, 荒田 純平, 桑原 正貴, 矢用 健一
    • 学会等名
      第 40 回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウム
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 動物のストレスを可視化するウエアラブルセンサ2023

    • 著者名/発表者名
      野上 大史
    • 学会等名
      テックプランター2023 アグリテックグランプリ2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] ウシ疾病予防のための荷重付与機構一体型ストレスセンサ端末2022

    • 著者名/発表者名
      野上大史
    • 学会等名
      第37回エレクトロニクス実装学会春季講演大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] Non-invasive Heart Rate Measurement System Using Laser Doppler Flowmetry and Load Sensor for Husbandry Training2022

    • 著者名/発表者名
      Takumi Hiejima, Hirofumi Nogami, Aya Ono, Kazuyuki Ban, Ryo Takigawa, D. S. V. Bandara and Jumpei Arata
    • 学会等名
      MNC2022
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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