研究課題/領域番号 |
22K05932
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41050:環境農学関連
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研究機関 | 東北大学 (2023) 京都大学 (2022) |
研究代表者 |
QU CHEN (曲 ちん) 東北大学, 材料科学高等研究所, 特任准教授 (60817120)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | Metal-Organic-Framework / バイオマス / リグニン / セルローズ / 木質バイオマス / 多孔性金属錯体(MOF) / 熱分解 / マイクロ波加熱 |
研究開始時の研究の概要 |
木質バイオマスの全成分利用はバイオマス研究における難題の一つであり、実用可能な技術はまだ報告されていない。本研究の目的は、Cu-Zr@MOFを始め、様々な多孔性金属錯体(MOF)触媒向けに改良し、リグニンを分解し、続いて、ヘミセルロース、セルローズを酸化反応、酵素糖化反応で分解する。最終的に木質バイオマス成分の全体に利用することを目指す。
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研究実績の概要 |
研究内容:バイオマスから、経済性の良いかつ高効率にバイオケミカル生成が可能な触媒の開発がとても重要である。1.昨年度、申請者はZrとCuイオンを含むMOF-818をマイクロ加熱で合成した。今年度は、通常加熱(Oven heating)とマイクロ加熱を用いてMOF-818合成への影響を比較した。加熱手法の違いによって、合成されたMOF-818触媒の物性の違いをSEM測定およびXPSで評価した。マイクロ加熱によって、合成時間を短縮し、結晶化度の低下および粒子のナノスケールを調製できることが分かった。ナノスケールのMOF-818触媒が空洞構造内部の金属アクティブサイトだけではなく、MOF-818表面の金属アクティブサイトにも効率的に働くことにより、バイオマスのポリマー成分の分解を実現することができると推定される。2.マイクロ加熱で合成したMOF-818触媒を用いて、リグニンのbeta-O-4モデル化合物の分解実験及び微結晶結合のセルローズAvicelの分解実験を行った。MOF-818を用いて、リグニンおよびセルローズの分解ルートを推定した。リグニンの生成物から酸化生成物と還元生成物が同時に検出された。マイクロ加熱と金属触媒の相乗効果によって、低温条件で熱分解現象が発生した可能性がある。また、木粉の中の多糖類には水酸基がたくさん含まれ、還元剤として働く可能性もある。3.今までの分解実験はアルカリ条件で行ったが、触媒を用いて超臨界水、亜臨界水で木質バイオマスの分解実験も試みた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
MOF-818触媒の触媒構造解析による、MOF触媒によるバイオマス分解の機構も解明しつつある。
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今後の研究の推進方策 |
今後、木粉のほか、農業廃棄物、林業廃棄物などを利用して、分解実験を行う予定である。
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