研究課題/領域番号 |
22K05938
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41050:環境農学関連
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研究機関 | 公立鳥取環境大学 |
研究代表者 |
角野 貴信 公立鳥取環境大学, 環境学部, 准教授 (50511234)
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研究分担者 |
小嵐 淳 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 原子力基礎工学研究センター, 研究主席 (30421697)
山本 敦史 公立鳥取環境大学, 環境学部, 准教授 (40332449)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 土壌侵食 / 土壌劣化 / 表層崩壊 / 発生確率 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、流域内の任意の地点において、土砂流出の発生頻度を推定するシステムの構築を目的とし、①過去の土砂流出のインベントリ構築;すなわち河川堆積物の粒径区分ごとのアノマリーの把握、②現在の土壌侵食のインベントリ構築;すなわち河川水の懸濁物質と流域内土壌の粒径区分ごとのアノマリーの把握、③上記①・②の逆解析;すなわち流出土砂の年代と組成を包括的に説明する土砂流出イベント期待値の空間的分布の解明を行う。 本研究により、過去から現在まで連続的に発生した土砂流出の流域内期待値が面的に把握でき、任意の強度の降雨イベントが発生した際の土砂流出発生確率を精密に予測することが可能となる。
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研究実績の概要 |
今年度は鳥取県の千代川流域(鳥取市、八頭町、智頭町、若桜町)の11地点にて試料採取を行った。2019年~2021年に採取した試料に加え、2022年6月に採取した試料も加えて解析した結果、懸濁物質中の二酸化チタン含量は、周辺地質が花崗閃緑岩・デイサイトの地点で採取された試料において、その他の周辺地質の試料よりも有意に高い値を示した。二酸化ケイ素含量は、周辺地質が変成岩の地点で採取された試料において周辺地質が花崗岩の試料よりも有意に高い値を示した。また、地点別では、酸化アルミニウム、酸化クロム(Ⅲ)、二酸化チタン、二酸化ケイ素含量で有意差がみられた。また、全X線カウント数と懸濁物質含量においても地点間での有意差がみられた。周辺地質との関係は、土砂流出との関係で慎重に解析する必要があるものの、4年間のデータ蓄積から、千代川本流の源流に近い地点における湧水中の懸濁物質の特異性と、支流の源流域に近い地点における河川水中の懸濁物質の特徴を明らかにすることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度は、河川から得られた懸濁物質中に含まれる金属含量をエネルギー分散型蛍光X線分光光度計を用いて測定したほか、溶存陰イオン、陽イオン含有量を高速イオンクロマトグラフィーにより測定した。一方、十分な懸濁物質量が得られなかったことから、有機物質の定量や組成を明らかにし、同位体データベースを作る当初の目的を達成するまでには至らなかった。降水量分布を地理情報システムを用いて流域全体についてデータベース化し、懸濁物質量を予測する地理空間モデルはすでに開発済みであるものの、周辺地質を考慮したモデルへの拡張にやや時間がかかっている。
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今後の研究の推進方策 |
今年度も、採取頻度と共に、採取する試料の量をさらに大幅に増加させることにより、より多くの懸濁物質を得られるよう工夫する。また、懸濁物質中に含まれる有機物含量や有機物組成を分析することにより、上記の支流以外で試料の組成に影響を及ぼす自然由来の土壌有機物の検出を行う。早急に研究実績において述べたデータを十分に説明するような周辺地質を考慮した地理空間モデルの開発を終え、国内外のジャーナルへの投稿を行う。
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