研究課題/領域番号 |
22K05942
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41050:環境農学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国際農林水産業研究センター |
研究代表者 |
浅井 英利 国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 生産環境・畜産領域, 主任研究員 (30599064)
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研究分担者 |
川村 健介 帯広畜産大学, 畜産学部, 准教授 (90523746)
AungZawOo 国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 生産環境・畜産領域, 主任研究員 (90909772)
池浦 弘 国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 農村開発領域, 主任研究員 (40601430)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 黒米 / クロロフィル蛍光 / ストレス耐性 |
研究開始時の研究の概要 |
黒米「H50」は、ルチン等の抗酸化物質を高蓄積し、乾燥ストレス条件下でも旺盛に生育できる特徴を有する。本研究の仮説として、「H50」の抗酸化物質を高蓄積する能力は、ストレスで誘発される光阻害を緩和する役割を果たし、乾燥以外の他の環境ストレス因子に対しても有効である、と考えた。 本研究の特徴は、①乾燥、塩害、リン欠乏に対するストレス応答を適切に評価するため、光阻害の指標となるクロロフィル蛍光の計測手法を開発すること、②各ストレス条件おいて、クロロフィル蛍光計測と生育モニタリングから、黒米「H50」の環境ストレス適応性を検証すること、である
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研究実績の概要 |
申請者らが見出した黒米「H50」は、抗酸化物質を高蓄積し、乾燥ストレス条件下でも旺盛に生育できる特徴を有する。そこで、抗酸化物質を高蓄積する黒米の能力は、ストレスで誘発される光阻害を緩和する役割を果たす、と考えた。初年度では、ラオス産黒米「H50」および日本産黒米「朝紫」を用いて、乾燥、塩害、リン欠乏に対するストレス応答を評価するためのクロロフィル蛍光の計測手法を開発することに取り組んだ。 「朝紫」でのクロロフィル蛍光の計測結果から、リン欠ストレス条件下では、最上位展開葉において最大量子収率(Fv/Fm)が有意に低下する傾向が認められた。一方で、乾燥ストレスおよび塩害ストレス条件下では、最上位展開葉でのFv/Fmの低下は認められなかった一方で、下位葉においてFv/Fmの低下が認められた。さらに、リン欠乏ストレス条件下では、白米「タカナリ」との比較試験も実施し、リン欠条件下において黒米が白米よりも最大量子収率を高く維持することを明らかにした。 一方で、「H50」でのクロロフィル蛍光の計測結果からは、リン欠、乾燥、塩害条件下において、上記の傾向が認められず、対照区(非ストレス区)においてもFv/Fmの低下が認められた。その要因としては、感光性が非常に強い同系統を11月に収穫するため、7月から温室内で栽培を実施したことにより、高温条件下においてクロロフィル蛍光の計測を実施したことが関係していると考えられた。そこで、次回の試験では、高温条件下での計測を避けるため、朝紫同様に、屋外でのポット試験においてクロロフィル蛍光の計測を実施することとする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
黒米「朝紫」のクロロフィル蛍光の分析により、ストレス応答を適切に把握するためのクロロフィル蛍光の計測手法の明確化が進んでいる。一方で高温条件となる温室内で栽培した「H50」では、明瞭な傾向が認められなかったこと、さらに、7月~8月の温室内において高温条件下での計測に起因することが推測されることから、次期作では、屋外において試験を遂行することを検討する。
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今後の研究の推進方策 |
ストレス応答を適切に評価するためのクロロフィル蛍光の計測手法が明確になってきた。本年度は、「H50」の追試験を実施して、上記計測手法が適用可能であることを検証するとともに、さらに白米との比較により、黒米「H50」および「朝紫」の環境ストレス適性を評価する。
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