研究課題/領域番号 |
22K05949
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42010:動物生産科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
水島 秀成 北海道大学, 理学研究院, 助教 (20515382)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ウズラ / 生殖細胞系譜 / 始原生殖細胞 / 性分化 |
研究開始時の研究の概要 |
ウズラの始原生殖細胞に発現する幹細胞マーカーにおいて、雄に特異なバリアントが存在することがわかってきた。これらのバリアントタンパク質の発現は性的未分化胚の始原生殖細胞においても認められることから、始原生殖細胞の出現時において既に雄に特異な遺伝子発現・翻訳制御機構が存在することが予想される。本研究では、ウズラ始原生殖細胞の出現時に焦点を当てて、幹細胞マーカーの雌雄発現制御に関わる分子を網羅的に解析することを目的とする。また得られた知見を利用した遺伝子発現改変始原生殖細胞の配偶子分化能を査定する研究へと展開する計画である。
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研究実績の概要 |
哺乳類の生殖細胞は生殖腺体細胞の性に従い分化する極めて受動的な細胞として一般的に知られている。しかし、アロマターゼ阻害剤処理や性混合キメラウズラ個体を用いた解析から、生殖腺体細胞の性分化と不一致な遺伝的な性を持つ生殖細胞は死滅することがわかってきた。本年度は、生殖細胞系譜が確立される時点で、雌雄生殖細胞には分子レベルで性差が生じていると推定し、その成立に関する分子シグナリングを解明することを目的とした。本年度には、2.5日ウズラ胚の血液を循環している始原生殖細胞(PGC)を回収し、PGCに発現するタンパク質の網羅的な解析を質量分析法を用いて行なった。次いで、質量分析から得られた雌雄PGCに発現する候補タンパク質の抗体を作製し、発現解析を行なった結果、PGCは胚盤葉ステージの初期に出現することがわかった。またCRISPR/Cas9システムを用いて候補タンパク質の発現を抑制したところ、PGCを欠損したウズラ胚が作出されることがわかった。さらにイムノブロット法を用いた解析から、雄に得意なフォームが存在することもわかり、数種のスプライシングや翻訳酵素の存在もまた確認された。その他、胚盤葉PGCの出現には、受精卵外からの液性因子の関与を示唆する結果が得られたため、その受容体の発現の発現解析を実施した結果、受精卵細胞膜にその局在が認められた。受精卵内における液性因子の代謝フォームの存在も明らかとなった。さらにPGCは体細胞系列と独立した細胞増殖周期を示すことも判明した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
生殖細胞に発現する分子群情報の収集に成功しただけでなく、雌雄で異なるアイソフォームを同定することができたため。さらにそれに関与することが予想されるスプライシングや翻訳酵素をスクリーニングできたこともまた選択理由の1つである。
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今後の研究の推進方策 |
発現の確認された数種類のスプライシング関連タンパク質と候補タンパク質合成との直接的な関連性を証明する研究を実施するとともに、生殖細胞系譜確立に関与する液性因子の受精卵内における動態を解析する予定である。
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