研究課題
基盤研究(C)
習慣性流産の原因の約8割は着床期にあり、これはヒト・家畜に共通する。胚着床は生殖科学分野では”black box”と表現され、妊娠に関わる諸現象が解明に向かう中で、着床現象は研究が進行していない。応募者は子宮内の胚発生ステージと胚位置を同時に追跡する実験系を確立し、マウス胚着床期のタイムスケジュールを決定し、着床部位局所で発現する遺伝子データを保有している。本研究はこれまでの応募者の知見を基に、①母体が胚を認識する胚性因子の同定、②胚性の着床誘導因子の決定を試みる。本研究の遂行により、マウス胚着床現象の開始から決定までを包括的に解明し、動物種に共通する習慣性流産を原因とする不妊の克服を図る。