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家禽におけるツルヘルペスウイルス病原性発現機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K05990
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分42020:獣医学関連
研究機関鹿児島大学

研究代表者

藤本 佳万  鹿児島大学, 農水産獣医学域獣医学系, 准教授 (20613631)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワード家禽 / ヘルペスウイルス / 病原性
研究開始時の研究の概要

ニワトリに対するツルヘルペスウイルスの病原性の解明:ウイルス接種した家禽における致死率、ウイルス排泄能および非接種個体へのウイルス伝播性を決定する。また、臓器ウイルス力価測定や病理組織学的検索により、ウイルスの組織親和性や発病メカニズムを明らかにする。
感染成立に重要な受容体とウイルス蛋白質の同定:ツルヘルペスウイルスは、ニワトリ胚由来線維芽細胞に感受性を示すことから、受容体がこれら細胞に発現していると予想される。申請者が既に明らかにしているウイルスゲノム情報を利用して、受容体およびこれに結合するウイルス蛋白質を分子生物学的実験により同定する。

研究実績の概要

昨年度実施したツルヘルペスウイルス(CrHV)感染実験の結果、本ウイルスはニワトリに病原性を示すことが明らかとなった。病原体の感染防御には病原体の感染様式や増殖様式に関する情報が必須であるが、現在のところCrHVの感染様式に関する報告はない。今年度はCrHVの受容体を同定する研究に着手した。
CrHVは、αヘルペスウイルス亜科に分類される可能性が高い事を以前実施した遺伝子解析から明らかにしている。また、単純ヘルペスウイルスやオーエスキー病ウイルス等のαヘルペスウイルスは、感染受容体のひとつであるヒト由来ネクチン-1を可溶型にしたhNectin-1Igを発現するVero細胞で大きく感染効率が落ちることが知られている。ウイルス接種実験の結果、CrHVもNectin-1Ig/Vero細胞での感染効率が野生型Vero細胞と比較して抑制されたことから、CrHVの感染受容体はネクチン-1である可能性が示唆された。次に、カモ線維芽細胞から核酸を抽出し、PCRにて増幅したカモ由来ネクチン-1(dNectin-1)遺伝子を蛋白質発現プラスミドにクローニングした。作製プラスミドをVero細胞に導入し、恒常発現細胞を作製した。dkNectin-1が発現していることをウエスタンブロッティングおよび蛍光抗体法により確認した。dkNectin-1/Vero細胞を用いたCrHV感染試験の結果、野生型Veroと比較して感染効率に変化は見られなかったが、プラックサイズが顕著に大型化することを明らかにした。以上の結果から、カモ由来ネクチン-1はCrHVの必須の感染受容体ではないものの、感染後のウイルス増殖等の増幅効率には関与している可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度計画していたカモへのウイルス接種実験は、生産業者からの種卵提供が困難であったため、実施することができなかった。

今後の研究の推進方策

Nectin-1のCrHV増殖に関わる機能を明らかにするため、内在性蛋白質ノックアウト細胞等の樹立も試み、感染効率の変化を調べていく。また、CrHVを接種したニワトリは重篤な症状を示すため、感染個体からのウイルス排泄を調べてCrHVの伝播経路を明らかにする。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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