研究課題/領域番号 |
22K06001
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
太田 利男 鳥取大学, 農学部, 教授 (20176895)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 疼痛 / イオンチャネル |
研究開始時の研究の概要 |
種々のTRPチャネル遺伝子を発現させた異所性発現細胞系や動物個体より摘出した細胞を用いて、チャネル活性に与える影響をサイトゾル及び細胞内小器官イオンイメージング法、パッチクランプ法により検討する。野生型及び遺伝子欠損マウスを用いて、疼痛病態モデル動物を作出し、行動観察をすると共に、これらの動物より摘出した細胞を用いてTRPチャネルおよび疼痛関連受容体機能に与える種々の化合物(医薬品や天然物など)の影響を検討する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、侵害受容体として重要な役割を果たしている一過性受容体電位(TRP)チャネルに着目し、チャネルの制御メカニズムを明らかにすると共に、病態痛に対する疼痛制御法や新規鎮痛薬候補となる化合物を検索することである。本年度は新規鎮痛薬としての候補物質の探索のため、植物由来精油成分によるTRPチャネル及び神経分泌に影響を与える電位依存性Caチャネルに対する作用について検討した。マウスより摘出した知覚神経細胞及び各種侵害受容性TRPチャネル遺伝子を導入した細胞を用いて、モノテルペンアルコールであるリナロール(LL)による作用について調べた。チャネル活性はTRPチャネルが高いCaイオン透過性を有していることから蛍光色素による細胞内Ca動態解析を行った。一部の実験では、チャネル活性を膜電位固定法によるパッチクランプ法により行った。その結果、LLは知覚神経細胞に発現している電位依存性Naチャネルに比べて、電位依存性Caチャネル電流を強く抑制することが分かった。更に、LLはTRPA1アゴニストによる細胞内Ca増加反応(チャネル活性)を強く抑制したが、TRPV1アゴニストによる反応に対してはわずかな影響しか与えなかった。TRPA1アゴニストのマウス個体への適用により生じた痛み行動をLLは濃度依存性に減弱させた。これらの成績により、植物由来化合物に新たな鎮痛作用を有するものが存在することが明らかになり、新規鎮痛薬のリード化合物としての有用性が示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
侵害受容チャネルに作用する新たな化合物の検索、およびその作用機序について明らかにすることが出来たため。
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今後の研究の推進方策 |
他の植物由来物質についても侵害受容チャネルへの影響について、細胞内Caイメージング法やパッチクランプ法を用いて検討していく。
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