研究課題/領域番号 |
22K06013
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 日本獣医生命科学大学 |
研究代表者 |
吉村 久志 日本獣医生命科学大学, 獣医学部, 准教授 (70645241)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 長鎖ノンコーディングRNA / イヌ / 腫瘍 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、タンパク質をコードしない200塩基長以上のRNAである長鎖ノンコーディングRNAが、様々な生理機能や疾患に関連することが明らかにされつつある。本研究では、イヌの癌への関与が示唆されたいくつかの長鎖ノンコーディングRNAについて、それを標的にした核酸医薬による腫瘍治療効果を検証する。
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研究実績の概要 |
Metastasis-associated lung cancer transcript 1(MALAT1)は、ヒトの多くのがんの発生と発症に関与し、バイオマーカーや治療標的として機能していると報告されている長鎖ノンコーディングRNAである。一方でMALAT1が、がんの進行を抑制するとされる相反する報告も認められる。昨年度までの研究では、リアルタイムRT-PCRによってイヌの乳腺癌細胞株のいずれにおいてもMLAT1が非常に多く発現しているのを確認したが、その後の解析でイヌのMALAT1として登録されている塩基配列がMALAT1 Antisense RNA(TALAM1)であることが判明し、リアルタイムRT-PCRに用いたプローブはTALAM1とMALAT1の両方を検出する可能性が示された。TALAM1はがん形成の過程でMALAT1を制御しているともされる長鎖ノンコーディングRNAである。そこで、イヌのMALAT1とTALAM1にそれぞれ特異的なプローブを作製し、それらの組織上での局在をin situ hybridizationによって検討した。複数のイヌの正常乳腺および乳腺腫瘍において、MALAT1は様々な細胞種に発現が認められた。一方で、TALAM1については未だ染色条件の検討を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
イヌのMALAT1とTALAM1の発現レベルを別々に検出できるリアルタイムPT-PCRのプライマーの作製を試みたが難しいことが判明したため、in situ hybridizationのプローブを作製した。作製したプローブによりin situ hybridizationを行ったところ、MALAT1については容易に染色条件が設定できたが、TALAM1については未だ染色条件が設定できず研究の進捗が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
イヌのTALAM1のin situ hybridizationについて、引き続き作製したプローブの染色条件の検討を行うが、別の配列のプローブも新たに設計して試す予定である。またMALAT1とTALAM1以外のイヌの長鎖ノンコーディングRNAについても検討を実施する予定である。
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